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「依嘱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

依嘱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
ん。我が東上の好機もまたこれによって光明を見るに至らんやも保しがたし。さらに兄に依嘱《いしょく》しえべくんば、我が小妹のために一顧を惜しまざれ。彼女は我が一家の....
軍用鮫」より 著者:海野十三
なんだ。フィルムを消費するのをやめろというのか。怪々奇々なる言かな。吾が輩は政府依嘱の仕事をやるについて、必要だから使っているのだ。フィルムのことは、こっちで心....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
ねることにつき、余は用意がある。しかして余はその交換条件として、次のことを貴殿に依嘱したい。それは外でもない。わがゼムリヤ号に働きかけたる巨大なる外力に関する出....
惜別」より 著者:太宰治
われたという。 あとがき この「惜別」は、内閣情報局と文学報国会との依嘱で書きすすめた小説には違いないけれども、しかし、両者からの話が無くても、私は....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
えざる病とが私に残された。そのとき私は人生の寒冷をしみじみと感じた。そして他人に依嘱した生活の脆さと、求むる心のはかなさとを知った。私はもはや他人の愛は求めまい....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
鶴子には婦人探偵の錚々たるところの数名を当らせたんです。要点は、池上侯爵家からの依嘱により、“もしや四方木田鶴子があの雪山で古神子爵を雪崩の中に突き落としたので....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ようにと、一種の競争心を生じ、一層このことに熱心になるという傾向を為します。一方依嘱された仏師の方でも、各名人たちの製作が並んで公衆の面前に開展されることであり....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
する作品に着手していた。 これは銀座の三成社(鋳物会社)が金主となって大島氏に依嘱したものであるが、その大島氏と息子に勝次郎(後に如雲と号す)という人があって....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
た所で、まあ松尾氏の番頭さんのような格でありました。この若井氏から私が鶏の彫刻を依嘱れたのであった。 松尾氏も若井氏も共に美術協会の役員であったので、或る日の....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
から頼まれたものをやっているのです」 という話から、行き掛かり上、若井兼三郎氏の依嘱によって矮鶏を彫っていて既に二年越しにわたっていることを私は話し、怠けていな....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
丹誠によることもとよりなれども、美術工芸のことは他より奨励援助する厚意があって、依嘱者と作家と両々相俟たなければ、かく渾然たる作品を得ることは困難でござりますと....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
文部大臣並びに学校に関係ある諸氏の一覧に供したのであるが、住友家から学校へ製作を依嘱したのが明治二十三年。着手したのが翌年の四月ですから、木彫原型が全部出来上が....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
すが、その年の春、農商務省で米国シカゴ博覧会に出品のことについて各技術家に製作を依嘱していました。私にも木彫としての製作を一つ頼むということであった。 この出....
枯尾花」より 著者:関根黙庵
ねど世間に知れれば当楼の暖簾に疵が付べし、この事は当場ぎり他言は御無用に願うと、依嘱れ畏々一ト夜を明したる事ありと、僕に話したが昔時の武辺者に、似通った逸事の有....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
作らんと欲して窯を築く人が伊賀|信楽にはあまりにも縁の遠い、横浜のMという陶家に依嘱して古伊賀の再現を期待するなど、私の口を率直に割るならば浅慮きわまるというの....