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「依頼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

依頼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
る彼にとって、幾分の同情をつなぐ楔子《くさび》になったのであろう。せっかくだが御依頼通りになりかねるという彼の返事は、むしろ彼としては、鄭重《ていちょう》を極め....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
今ではもう十年あまり以前になるが、ある年の春|私《わたくし》は実践倫理学《じっせんりんりがく》の講義を依頼されて、その間《あいだ》かれこれ一週間ばかり、岐阜県《ぎふけん》下の大垣町《....
十円札」より 著者:芥川竜之介
本郷《ほんごう》のある雑誌社である。この雑誌社は一月《ひとつき》ばかり前に寄稿を依頼する長手紙をよこした。しかしこの雑誌社から発行する雑誌に憎悪《ぞうお》と侮蔑....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ました。今年は朝顔の培養《ばいよう》に失敗した事、上野《うえの》の養育院の寄附を依頼された事、入梅《にゅうばい》で書物が大半|黴《か》びてしまった事、抱《かか》....
路上」より 著者:芥川竜之介
ら》に載せたまま、しばらくの間考えた。行く行かないの問題を考えるのか、一度断った依頼をまた引受けるために、然るべき口実を考えるのか――それも彼には判然しないよう....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
かりません。 閣下、こう云う事情の下《もと》にある私にとっては、閣下の御保護に依頼するのが、最後の、そうしてまた唯一《ゆいいつ》の活路でございます。どうか私の....
或る女」より 著者:有島武郎
関係は自分たちが想像する以上に深くなっていると断定してもさしつかえない。せっかく依頼を受けてその責めを果たさなかったのは誠にすまないが、自分たちの力では手に余る....
小作人への告別」より 著者:有島武郎
けになるのです。 しかしながら、もし私がほかに何の仕事もできない人間で、諸君に依頼しなければ、今日今日を食っていけないようでしたら、現在のような仕組みの世の中....
星座」より 著者:有島武郎
後の稽古もいつにあいなるべきやこれまた不定と思召さるべく候ついては後々の事園君に依頼しおき候えば同君につきせいぜい御勉強しかるべくと存じ候同君は御承知のとおり小....
想片」より 著者:有島武郎
生活に十分の醇化《じゅんか》を経ていないで、過去から注ぎ入れられた生命力に漫然と依頼しているのが発見されるだろう。彼が現在に本当に立ち上がって、その生命に充実感....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
言葉故に人の前に高慢となり、卑屈となり、狡智となり、魯鈍となる。 かかる言葉に依頼して私はどうして私自身を誤りなく云い現わすことが出来よう。私は已むを得ず言葉....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
答 生存競争と相互扶助とは共に人類の本能であり、正義に対するあこがれと力に対する依頼は、われらの心の中に併存する。昔の坊さんは宗論に負ければ袈裟をぬいで相手に捧....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、ヘルシェル、ドロンド、並びにファラデーの三人に、光学器械に用うるガラスの研究を依頼した。化学の部分はファラデーが受け持ち、ドロンドは器械屋の立場から試験を行い....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
の云々したる陸軍の事を記さんに、徳川の海軍は蘭人より伝習したれども、陸軍は仏人に依頼し一切|仏式を用いていわゆる三兵なるものを組織したり。これも小栗上野介等の尽....
活人形」より 著者:泉鏡花
も殺人犯の罪人を、見事我手に捕縛せば、我探偵たる義務は完し。されども本間が死期の依頼を天に誓いし一|諾あり、人情としては決して下枝を死なすべからず。さりとて出て....