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価額
「価額〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
価額の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
なかなか現われなかった。敬太郎はやむを得ず茶色になった古そうな懸物《かけもの》の
価額《ねだん》を想像したり、手焙の縁《ふち》を撫《な》で廻したり、あるいは袴《は....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ちう》った後ちこれを死刑に処する。しかるに、非現行盗にあっては、犯人をして盗品の
価額の二倍の贖罪金を被害者に支払わしむるに過ぎないのである。同一の犯行であって、....
「女肉を料理する男」より 著者:牧逸馬
れるのである。肝臓や、子宮、脳漿《のうしょう》が、ある方面にたいして商品としての
価額を持っているとは、驚くべきことだが、事実である。しかし、この、「長い黒の外套....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ずから道義的感触を強要された結果の醵金のことである。だが重ねて云うが目的は醵金の
価額にあるのではなくて、醵金行為の原因であり又結果である処の道義的感触の挑発にあ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ということでした。そして実際そうなのでしょう。民事関係では、例えば、
目的ノ
価額ニ従イ左ノ割合トス
手数料 謝金
五百円以下 七分 一....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
活だって楽ではございませんものね。その家に、幸いと、よい買い手がついたんですよ。
価額はこちらの希望通りいくらでもよいから、是非譲ってくれと、以前町会の役員をして....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
ら出たのだそうな。ついでにアメリカ発見以来去る明治三十三年までに該地で採った金の
価額を見積ってみると二百五十億円ほどになるという。 樹木と遺伝 樅....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
人骨董商リイ・ハン・フウは、事実、値段によっては居抜きでホテルを買ってもいいと、
価額の相談まで持ちかけて来たが、女将は、一言の下に拒絶した。そして、ショウルを引....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
石黒|忠悳氏はその頃の長官でした。茶器は昔から古物を尊び、由緒ある品などは莫大な
価額のように聞きましたのに、氏は新品で低廉の器具ばかりを揃えて、庵の名もそれに因....
「米」より 著者:犬田卯
、今年は品不足で(日支事変のための原料不足に加えて製造能力の低下のためだという)
価額が倍にも騰貴してしまった。そんなことから、一方では増産ということが国家の至上....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
めな空足掻きを続けていた惣治が、どう言って説きつけたものか、叔父から千円ばかしの
価額の掛物類を借りだしたから、上京して処分してくれという手紙のあったのはもう十月....