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便通
「便通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
便通の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
合羽もいつの間《ま》にかしっとりと夜露《よつゆ》にしめっていた。すると、――急に
便通を感じた。伝吉はやむを得ず藪《やぶ》かげへはいり、漆《うるし》の木の下《した....
「黴」より 著者:徳田秋声
屋が決められる間、衆は子供を囲んで暗い廊下に立っていた。子供は火がつくようにまた
便通を訴えた。勝手のわからない人たちは、そこらをまごまごした。 病室は往来へ向....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
底解放指令。 11 神道と国家権力との分離。 12 ラジオ、映画、演劇、新聞、郵
便通信、宗教、教育等の戦時的統制からの解放。 13 軍国主義的教育の禁止と軍国主....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ともいわれている。 それらの健康と太き神経なく、金持ちの応接室と聞いただけでも
便通を催すという潔癖なる神様で、パトロンも金もなかったら、この現代ではいかに善き....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
ともいわれている。 それらの健康と太き神経なく、金持ちの応接室と聞いただけでも
便通を催すという潔癖なる神様で、パトロンも金もなかったら、この現代ではいかに善き....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ういうことを考えると非常に心痛します。用心を忘れないで下さい。鼻はいかがかしら?
便通は? そう、こんなことも今に追々わかるでしょう。もう夜が明けてしまうかしら、....
「呉秀三先生」より 著者:斎藤茂吉
三日のくだりに、 九月廿三日。晴。寒暖計八十二度(午后三時) 未明ニ家人ヲ起シテ
便通アリ。朝。ヌク飯三ワン。佃煮。ナラ漬。胡桃飴煮。
便通及繃帯トリカヘ。腹|猶張....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
づけます。きのうは体の工合のよさそうなお顔付を見て本当にうれしくいい心持でした。
便通は腹の調子を告げるばかりでなく全身の工合を語るから、それが苦情すくなければ何....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、そして眠っていることもあり、チュッチュッと音をたてて手を吸っていることもあり。
便通のこと、早速会議にかけましたら、この頃は大変よくなって、毎日一度は必ずあると....
「生と死との記録」より 著者:豊島与志雄
別に驚きもしなかった。 氷枕で頭を冷やし、また額も冷してやった。四時すぎに一回
便通があったが、大して悪い便でもなかった。五時に医者の許から貰って来た薬を与えた....
「怒りの虫」より 著者:豊島与志雄
、厚ぼったく脹れた感じがすることもあれば、げっそり萎びた感じがすることもあった。
便通が甚しく不整だった。食慾も不整で、而も次第に減退してゆくようだった。飲酒慾だ....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
中であたしが一ばん不幸な女だろうと思うの。」 「なぜさ、なぜさ。」 「だって、お
便通剤が一向利かないんですもの――。」 「ああ、またおまえのバレた冗談が、はじま....
「暗夜の白髪」より 著者:沼田一雅
ょうど》八月の中旬《なかば》のことであったが――十二時少し過ぎた頃、急にその男が
便通を催したので、枕許《まくらもと》の手燭《てしょく》へ燈《あかり》をつけて、例....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
胃病に禁ずべし。 ○便秘者に菓物《くだもの》野菜牛乳等を与うべし、煮たる杏は最も
便通に功あり。 ○痔疾には一時に多食するを禁ず。また芥子、胡椒、葡萄酒、珈琲、蜂....
「俗臭」より 著者:織田作之助
か。考えさしてもらいまっせ。主人と相談さしてもらいまっせ」 政江は興奮の余り、
便通を催した。彼女は急いで帰宅した。その夜権右衛門は政江の口を通し千恵造に賀来子....