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俗化
「俗化〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俗化の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
穂高に登るは天に登るより難しと形容して書いてあるが、その頃から見れば穂高もだいぶ
俗化したようだ。次に穂高小屋からの葉書を紹介する。「謹んで新年を迎へ奉り併せて高....
「東京八景」より 著者:太宰治
ったに言わない。以前にまさる苦しさは在っても私は微笑を装っている。ばか共は、私を
俗化したと言っている。毎日、武蔵野の夕陽は、大きい。ぶるぶる煮えたぎって落ちてい....
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
に突出しているところなどは「離れ小島の椰子の木」とでも言いたかった。 科学の通
俗化という事の奨励されるのは誠に結構な事であるが、こういうふうに堕落してまで通俗....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
。 尖端的、近代性は、以前のハイカラとか、文明開化、文化、などいう言葉の如く通
俗化しつつあることを私は面白く思う。 しかしながら今日のハイカラは明日の新時代....
「科学論」より 著者:戸坂潤
有つことが出来ない。 だが科学の大衆化・大衆性と云ったが、之は必ずしも科学の通
俗化ではなかった。――又卑俗ということが、この通俗ということを感情的に云い表わし....
「イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
出〕参照。 科学の大衆性を口にする時、第一に思い起こされるのは恐らく、科学の通
俗化であるとしたなら、その時の大衆は全く、社会に於ける従順な生徒を意味することと....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
・ジャーナリズムとは何か、それは大衆化の外ではない。 ジャーナリズムは普通、通
俗化・啓蒙・又は俗流化とさえ考えられている。ブルジョア・ジャーナリズムならば、確....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
とは却って時間を空間化すことと同じ方向にあることを。時間を神聖化すことは時間を卑
俗化すことと同じ結果となることを。どう同じ結果であるか。歴史的時間を無視するとい....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
は日本でも決して珍しくはない。 だが、とに角日本のアカデミー自然科学は啓蒙・通
俗化・大衆性・の問題については全く無反省であったのだから、最近のこの動向は日本の....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
来有名で、叙景歌の極地とも云われ、遂には男波・女波・片男波の聯想にまで拡大して通
俗化せられたが、そういう俗説を洗い去って見て、依然として後にのこる歌である。万葉....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
を易しく素人に教えるためのポプュラリゼーションだと思い込んだり(之は何と退屈な通
俗化ではないか)、或いは逆にそういうジャーナリズム(!)は科学の敵だと思ったり。....
「悲願に就て」より 著者:坂口安吾
「面白さ」それ自体には通俗と純粋の区別は全くないのである。純粋さが面白さの為に通
俗化するということは絶対にない。本来面白さというものは人々が軽率に嫌うほど、それ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
金曜日ではない)、今日まで引き続きやっている。「金曜夕の講演」というて、科学を通
俗化するに非常な効があった。 この講演を何日に誰がして、何という題で、何を見せ....
「啓蒙の現代的意味と役割とについて」より 著者:戸坂潤
た公認の社会的機能などとは考えられていない。この際啓蒙活動は精々知識の普及とか通
俗化とか大衆化とかというような形で、教育家の臨時の片手間仕事位いにしか値いしない....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
趣もある。謂わば心学のパロディーにも相当するものであろうか。著者は心学を今一層通
俗化しようとしたのか、或は心学の平凡な道徳談を諷刺しようとしたのか、其点は明でな....