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俗受け
「俗受け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俗受けの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
我々の二番目もさのみ不評ではなかった。勿論、こんにちから観れば冷汗が出るほどに、
俗受けを狙った甘いものであるから、ひどい間違いはなかったらしい。評判が悪くないの....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
してもらいたい。 有り体に云うと前述の錦絵は日本所産の芸術作品の中でもかなりに
俗受け専門の低級浅薄なものであるが、それでもその中に含まれている画家と、彫刻師と....
「青年」より 著者:森鴎外
ein の Le voleur である。つまらない物と云うことは知っていながら、
俗受けのする脚本の、ドラマらしいよりは寧ろ演劇らしい処を、参考に見て置こうと思っ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
木清はであるから分析家というよりも寧ろ主張家と云うべきだろう。これが思想家として
俗受けする要点にはなっている。事実時々、いいイデーが主張される。そしてただの野蛮....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
これは人智の未発達から発生する、必然的帰結であるから致方がない。耳馴れたものほど
俗受けがする。之に反して耳馴れぬもの、眼馴れぬものは頭から疑われる。 で、われ....
「鬼」より 著者:織田作之助
ているうちに、その方でのベテランになってしまい、戦争中便乗したわけでもなく、また
俗受けをねらう流行作家になったわけでもないのに、仕事の量は流行作家以上に多かった....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ケナイ」の劇を見物したが、それは全くイケナイものであった。狂言といい演技といい、
俗受け専門、場当たり専門、実にお話にもならないもので、わたしは苦々しいのを通り越....
「徒歩旅行を読む」より 著者:正岡子規
ないではないが、惜しい事には文字に不穏当な処が多い。殊にその豪傑志士を気取る処は
俗受けのする処であってその実その紀行の大欠点である。某の東北徒歩旅行は始めよりこ....