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俗見
「俗見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俗見の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
教育をこういう知識のたたき込みと考えることは、教育学的に云えば途方もなく間違った
俗見なのだろうが、併し教育を素質の誘発とか人格の陶冶とかと考える教育学そのものが....
「文芸時評」より 著者:宮本百合子
仕事しているのに、或る批評家はその間をどっちつかずにいると批評家にふさわしくない
俗見に立って罵《ののし》っているに対して、亀井氏は「科学的」という文句を、今日或....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
しい解釈で、昔から文壇に俗解されてる。この章のついでに於て、簡単に稚愚《ちぐ》の
俗見を啓蒙《けいもう》しておこう。 日本の過去の文壇では、この「生活のための芸....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
の水準を、おのずから示しているものである。 フランスにおける自然主義が、宗教と
俗見でこね上げられた精神の神聖に対立させて、人間の生物的な獣的面という二元的な見....
「誰のために」より 著者:宮本百合子
インテリゲンツィアにより目ざめた社会人としての誇りがあるならば、それは何だろう。
俗見が当然な行為と認めて通していることでも、インテリゲンツィアとしての自主的な判....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
主義だ、という事が変なのと全く同じに之は変な区分だろう。唯物論が必然主義だという
俗見は、唯物論は機械論・宿命的決定論・自然科学主義・其の他其の他だという無知な哲....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
むとも夫に含まれるとも云えぬがしかし之を限定すべからざるものと考えるべきだとする
俗見は、要するに之をツルイズムに帰着させるもので、思想運動の原理たるに耐えぬこと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たちの間に新しい命の形を表現されないという一つのことのために、その女はたくさんの
俗見とたたかって来ています。
俗見は最も正当な人間性の評価にあたってさえ、その女が....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
惰性的所産でしかない。そこから、教科書は一般に学術的に無価値なものだというような
俗見も発生する。――之は学術研究と学術教育とが別々にバラバラに考えられていること....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
いうのは『死者の書』である。 その本のなかでは世に流伝している中将姫の物語が、
俗見とは全く違った方角から取扱われている。『死者の書』は鶴見が数年前から見たいと....
「いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
、自己を省ることそのことが、なにか、独立した立派な行いででもあるような小学修身的
俗見に支配されているからである。 乗物の中でひとに席を譲るのを道徳的行為だと教....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ある。また実在を認めないで、現象をもって実在となし、現象以外に実在なしとするのは
俗見であって、哲学的の見地から見て甚だ幼稚なものである。それでこの第三の実在論の....