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俗間
「俗間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俗間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
しめたるや少なからず、かの『国法汎論』『仏蘭西法律書』の類は『西洋事情』のごとく
俗間に行なわれざるも識者の間には一時大いに繙読せられたり。 この派の論者は説す....
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
「倭学に在りては童子教庭訓往来こそ最も優れ……」と、既に申して居るとこを見ると、
俗間の書としては久しい間、行われて居たものと思わるるよ」 純八、松太郎の二人の....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
う者の生れ代りだと言われている伊達の藤次郎政宗である。生れ代りの説は和漢共に随分
俗間に行われたもので、恐れ多いことだが何某《なにがし》天皇は或修行者の生れ代りに....
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
って、箱船に乗せてあった、などとも申します。 何しろ、美い像だけは事実で。――
俗間で、濫に扱うべきでないと、もっともな分別です。すぐに近間の山寺へ――浜方一同....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
また重要の一カ条でございますし、馬琴の小説中にあらわれて居りまする宗教上の信仰や
俗間の普通思想と、当時の実際の士民男女の信仰や思想との関係もまた重要の一条件でご....
「妖怪学」より 著者:井上円了
識らず微声を発して、これに誦和すると同一理なり。 手の先より細糸を引き出す秘法
俗間に伝わるところのいろいろの奇怪ある中に、糸引きの秘法と申すものあり。糸引きと....
「妖怪研究」より 著者:井上円了
るいは不思議と称す。その妖怪、不思議とするものにまた、あまたの種類ありし。現今、
俗間に存するもの幾種あるを知らずといえども、しばらくこれを大別して二大種となす。....
「迷信解」より 著者:井上円了
起こるわけじゃ。よって祟のことを説く前に、死霊、生霊のことを述べなければならぬ。
俗間にて死霊、生霊が人に憑くということを申しておるが、これは狐狸や天狗が人に憑く....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
あるいは不思議と称す。その妖怪、不思議と称するものにまたあまたの種類ありて、現今
俗間に存するもの幾種あるを知らずといえども、しばらくこれを大別して二大種となす。....
「手長と足長」より 著者:喜田貞吉
はなかろうか。そしてそれが貝塚や古墳に関係して語り伝えられ、遂にはさらぬ所にも、
俗間信仰の神として祭られるに至ったのではあるまいか。三才図会に長脚国・長臂国とあ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
集って居るところに行くと、男色の汚い話、戦争の話、泥棒の話がおもであって、果ては
俗間の喧嘩の話から中には真実喧嘩をおっ始めて、ぶん擲り合いをするというような始末....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
す。そして法華経はその哲理と実行の勧めを説いた経巻であり、維摩経は維摩居士という
俗間の老練な一男性をして、その大乗主義の体験を物語らしめたもの、また勝鬘経は勝鬘....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
に津軽海峡の中間を進行しつつある観光船高麗丸の後甲板。 演者は誰ともわからぬ。
俗間に濶歩するお一二の学生帽に紅の帯紙を貼りつけ、黒い髭をぴんと生やし、詰襟の黒....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
れていたのだ。 室町時代文安三年に出来た「※と呼ばれ、室町時代にはそれを訛って
俗間にサンカモノと呼んでいた。すなわちいわゆる非人の徒で、清水坂の非人法師の事は....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
たことが証明せられよう。しかし後にはその関係が忘れられていた。『平城坊目考』に、
俗間此町を謂て唱門ヶ辻子と称す。是謬り伝へて不当の説なり。往年|売僧有て毘沙門経....