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保する
「保する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
保するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
、その中には伊藤と須山のグループが十人近くいる、従ってそれらとの連絡を今後とも確
保することによって、私たちの闘争分野はかえって急に拡がりさえした。 彼奴等は「....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
とだけしか考えなかったのである。その後に人間がもう少し常住一様な栄養品の供給を確
保するために、なかんずく必要な野獣を飼い馴らすことを覚えるようになっても、事情は....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
。既に社會主義政府の實現により立派に統制主義の体制に入つても、尚デモクラシーを確
保することを妨げないではないか。フランスもまた同樣である。特にアメリカのごときは....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
ある。明日になればそれももうどうなるかわからない。今ならば我方に多少の好条件を確
保する可能性がある。外交の手腕によってはボルネオくらいは残し得るかもしれない。し....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
の時から桶狭間合戦の二十七歳までは席の安まる間もなく戦塵をあびて、自らの地盤を確
保するに余念がなかった。 元来織田氏の一族は屋張一帯に拡がって居て各々割拠して....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
服従もまたしたがって無限なり、この際ただ君相の道徳もってわずかに万民の権利安寧を
保するに足る、もし暴君暗相ありて虐政を行なうときは万民のこれに対する手段はただ弑....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
する。我等は、我が同胞が、粒粒辛苦の余に開拓したる経済的基礎を擁護し、発展し、確
保することは、当然と云わねばならぬ。」(同上書三十一頁より三十二頁) 山崎は、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
マン氏も老人のことであるから長いことはあるまい。彼が今度死ねば、おまえの地位を確
保することが出来るのだから、それまで待っていろと忠告してくれたのですが……」と、....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
口を利くつもりはない。しかし、人間の「食生活」についての、一人前の発言権だけは留
保するものである。 主食の不足が問題になつている時、悠長な「食談義」でもあるま....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
るか知らなかったのだ。この困ったことについて何時間もしんけんに考えたが、それを確
保する試みはみな思いきらなければならなかったので、外套に身をくるみ、森をよこぎっ....
「入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
者を殺戮するために使われ、植民地を帝国主義ブルジョアジーに最も都合がいいように確
保するために使われ、(そのために負傷する者もある。病気にかゝる者もある。)その結....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
ことのできないのは人々に向かってその「自由」と「公平」とおよびその「保障」とを確
保することです。 しかるに、近時学者の多く「自由法」を説き「法の社会化」を主張....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
を遮られなければならぬか、それとも一時借金してもそこを自分のものにして収穫高を確
保するか、この三つに一つである。借金なら何時か返しも出来るであろう。少くとも四五....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
て僅かな手懸りを求めて行く。裂け目の最上部はオーバーハングであり、二番目の者が確
保する所もよくないので、水で濡れたその箇所を左上へと切抜ける時には、かなり激しい....
「城」より 著者:カフカフランツ
が、この下の村では自分で何かをすることができるでしょう。つまり、あなたの好意を確
保すること、少なくともあなたに嫌われないように努めること、あるいは、いちばん大切....