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保名
「保名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
保名の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
はどうも覚えがいい。あれはもう去年のことでしたろう。しかも去年の桜どき――とんだ
保名の物狂いですね。なにしろ、そう強情におぼえていられちゃあ、とてもかなわない。....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いた。 「郊外も悪くないな。」と、わたしはまた思い直した。 五月になると、大久
保名物の躑躅の色がここら一円を俄かに明るくした。躑躅園は一軒も残っていないが、今....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
も露わに、よろよろと歩きだしてくる。さながら蝶を追うような舞いの手ぶりよろしく。
保名狂乱《やすなきょうらん》――ではないが、女は、無残に狂っているのである。 ....
「葛の葉狐」より 著者:楠山正雄
一 むかし、摂津国の阿倍野という所に、阿倍の
保名という侍が住んでおりました。この人の何代か前の先祖は阿倍の仲麻呂という名高い....
「魔像」より 著者:林不忘
用心を払う訳もないし、何より、身体に隙《すき》があるはずである。が、今、そうして
保名《やすな》狂乱もどきにボンヤリ突っ立ってる喬之助には、玄蕃の剣眼《けんがん》....
「市川九女八」より 著者:長谷川時雨
に、浅草公園の活動|劇場《しばい》みくに座で、一日三回興業に、山姥《やまうば》や
保名《やすな》を踊り、楽屋で衣裳《いしょう》を脱ごうとしかけて卒倒し、そのままに....
「魔都」より 著者:久生十蘭
なものが顔一面に拡がるように見えたのである。
巡査が出て行くと入れ違いに、花が
保名狂乱といったような、艶美に取乱したようすで入って来ると、いきなり真名古の傍へ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。暗やみのだんまりは珍らしいというのである。浄瑠璃は「雪月花」で、団十郎の鷺娘や
保名も好評であった。しかしその中で最も好評を博したのは一番目の「夢物語」で、今か....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
ていた。 「郊外も悪くないな」と、わたしはまた思い直した。 五月になると、大久
保名物の躑躅の色がここら一円を俄に明るくした。躑躅園は一軒も残っていないが、今も....
「母」より 著者:長谷川伸
『畸人伝』にもあるが清元の『
保名』にもその名が残っている小西来山に、だれでも知っているだろう句がある。 け....