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保姆
「保姆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
保姆の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蠅男」より 著者:海野十三
ジと見るのであった。 そこへ電話口へ出ていた村松検事が帰ってきた。あとに警察の
保姆がついている。 「おう、帆村君、正木署長の電話によると、いま玉屋総一郎の邸に....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
酷にお洗いたてになるのでした。馬具屋の娘……賤民ですって。それから、竜見川学園の
保姆……それはまだしもで、私は寄生木とまで罵られたのですわ。いいえ、私だっても、....
「春の枯葉」より 著者:太宰治
於いては、学童たちの父母に及びもつかぬし、子供の遊び相手、として見ても、幼稚園の
保姆にはるかに劣る。校舎の番人としては、小使いのほうが先生よりも、ずっと役に立つ....
「荷花公主」より 著者:田中貢太郎
れから毎晩のように行って朝早く帰った。 ある朝、二人が寝すごしたところで、女の
保姆が来た。
保姆はそれを見るとその足で判官に知らせに行った。それがためにあわてて....
「爛」より 著者:徳田秋声
、気の張りつめたその日その日を送っていた。女と子供との関係は、母子というよりは、
保姆と幼児との間柄に近かった。一生夫をもたずに、子供を仕立てて行こうと誓った女の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
下、日本の中枢と威張る東京人も、子供の様に尿屎のあと始末をしてもらうので、田舎の
保姆の来ようが遅いと、斯様に困ってじれ給うのである。叱られた百姓は黙って其|糞尿....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
、起訴留保、執行猶予、仮釈放などの犯人を、保護し監察する。併しもし万一、こうした
保姆のような道義的で涙のこもった待遇にも拘らず、改悛の状を示さないものは、たとい....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
に粗らながら人だかりがしている。 大きな楡の木のかげである。 白ずくめの若い
保姆が乳母車を停めてやすんでいるのだ。 黒塗りの小さな乗物、そのなかのふっくら....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の神様でございますか?』 答『産土の主宰神は悉く男性に限るようじゃ。しかし幼児の
保姆などにはよく女性の人霊が使われるようで……。』 問『仏教の信者などは死後何う....
「五通」より 著者:田中貢太郎
もすこしおさまって、婢を何百とたたいてすみました。私はそれから一足出るにも、皆|
保姆をつけられるのです。その隙を見てやっとまいりましたから、申しあげたいこともあ....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ると、元気になろうとつとめ、しばらく歩いてから、べつべつの道をいきました。メグは
保姆の仕事、ジョウはマーチおばさんのところへはたらきにいくのでした。 おとうさ....
「風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
であったろうが、なりふり構わず生徒のために献身するというたちで、教師というよりは
保姆のような天性の人だ。だから独身でも中性的な悪さはなく、高い理想などはなかった....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
で、ちょうだい……」 一息にのみほし、胸をふくらませると、 「幼稚園が駄目なら
保姆さんになりたいの、なりたいわ、泣きたくなるくらいなりたいわ私! 舞台に出る前....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
の子は可哀らしくて丈夫でも、
やっと生れたばかりの赤さんなの。
それを蔭言の好な
保姆さん達が
智慧のない空頼に、
綺麗な、軟かい毛織の襁褓にくるんで、
結構な上....