保留[語句情報] »
保留
「保留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
保留の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
けた恩なんか、この通り踏みにじってしまったのだ。貴様が、一身を賭して、僕のために
保留してくれた近藤家の保護を、俺はこちらから御免を蒙ったのだ」といっているような....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
気の高さ/太陽の温度/エネルギー源としての太陽の収縮/天体がその雰囲気中のガスを
保留し得る能力/ストーネー及びブライアンの仕事/天体間の衝突の結果に関するリッタ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
る橇」とともに、「|冥路の国」探検の大眼目になっている。しかしこれは、暫く興味上
保留することにして、では、そこを先占しようとしたのは、いずれの国であろう。訊くと....
「雷」より 著者:海野十三
き所に悩んでいた英三夫妻は内心躍りあがらんばかりに喜んだがともかくその場は明答を
保留することとした。そして再会を約して、穏かな一失恋者を門口まで送っていったので....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
て娶合わせるキッカケだったんだ。 疑問の殺人鬼 五ヶ年の間、帯刀の遠謀で
保留されていたお妙の婿取りは、果して間もなく盛大にとり行われた。虎松も招ばれて末....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
わたくしは異説をさしはさむものであります。しかしながら、わたくしの批判はしばらく
保留いたしましよう。」 「失礼ながら、あなたはどなたですか。」と、参事官がたずね....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
な雅量を見せそうもないと認めたらば、僕はなんにも言わないで、いっさいをそのままに
保留しておくほうがむしろ優しであろうと思った。 その晩、僕はマデライン嬢と共に....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
作が先なのである。したがつて日本の監督たちは設備ができあがるまでトーキーの仕事を
保留する自由を有しない。もしそんな料簡でいたならば彼らは永久にトーキーを作る機会....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
胤を承けているのであったかも知れないが、それは今の研究からは別問題としてしばらく
保留することにする。 ともかく御館藤原氏が、系図の示すごとく秀郷の後裔であると....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
かな説を得ておらぬ。したがって今はしばらくその名の類似をのみ述べて、他日の研究に
保留しておきたい。 我が古語に遍満行き渡らぬ所なきことを表わして、「天雲の向ふ....
「国栖の名義」より 著者:喜田貞吉
三号)でも、彼らの異民族たるべき事を論じ、蝦夷名義考においても、国栖の名の説明を
保留しておいた。その後名義考の補考を著わすに及んで、簡単にこれに及んで記述したが....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
の遺蹟については、古代仏教史上から自分に多少考えた事もあるが、それも他日の発表に
保留して、今はただ所謂炭焼長者譚なるものが、地方の豪族の家系を名族に仮托し、及び....
「城」より 著者:カフカフランツ
むろんこの恥ずべき職務怠慢のためにこの場ですぐ解雇です。まだこれにつづくべき罰は
保留しておきます。だが、今はすぐあなたの品物をみんなもってここから出ていってもら....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
いも甘いも味わい尽した人の、確実な性格の裏付けの上に、なお純良性が残り、素朴性が
保留されている、そういう性格の味わいの現れが本当の尊い童心であります。無邪気なば....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
これを論ずることは問題があまりに枝葉に流れるから、しばらくその説明を他日の機会に
保留することとして、仏教流布の後においては、彼らは通例殺生者の仲間として、その化....