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俟
「俟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
った。爾来二十数年、第二次欧州大戦に於ける戦車の数と質の大進歩は、空軍の威力と相
俟って、ドイツ軍が弱小国及びフランスに果敢な決戦戦争を強制し得た原因の一つである....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
救を見ることを得んとの事である、是未だ充たされざる預言であって、キリストの再現を
俟ちて事実として現わるべき事である、全世界に今や三億九千万の基督信者ありとのこと....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
コトヲ得ザルコトヲ発見シタルトキハ絶望ノ泪ニ暮レタリ。サレド人事ヲツクシテ天命ヲ
俟タンコトヲ思イ、許シ得ル範囲ノ応急送信機及ビ受信機ヲ建造セルナリ。 当方ノ信号....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
宜を指摘する夫子自身はいつか屹度この「便宜」の材料に使われて、自分はきっと天寿を
俟つ迄もなく殺害せられてしまうに決っていると確信しているのだから、実に困ったもの....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
inae なる由。当分手当ヲ受ケルコトトナリタリ。ナオルヤナオラヌヤ今後ノ観測ニ
俟ツ外ナキラシイ。「頭ヲ使ウナ、精神ノ安静ハ薬以上ニ効果アリ」ト言ワル、頭脳稼業....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
を垂直上昇線から東北方へ押し出します。穴の明いていたバルーンは、低気圧の通過と相
俟って、ようやくその浮力を減じ、ロープの緊張は弛んで被害者の屍体は振り墜されます....
「地球要塞」より 著者:海野十三
たい。 なぜ、地球はかくもふしぎな化け方をしたのであろうか。それは今後の研究に
俟《ま》って、明らかになるであろう――これがブブ博士の報告である。 西暦一九九....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
こに特徴ある粘膜の小片が発見されたに違いなかったのである。さもなければ分析試験を
俟って多量のグリコーゲンを検出することができたであろう。いずれにしても、それは生....
「取舵」より 著者:泉鏡花
ましたが、小用場はどこでございましょうかなあ。」 渠は頸を延べ、耳を欹てて誨を
俟てり。答うる者はあらで、婦女の呻く声のみ微々と聞えつ。 渠は居去りつつ捜寄れ....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
人間動作の趣味や案内の装飾器物の配列や、応対話談の興味や、薫香の趣味声音の趣味相
俟って、品格ある娯楽の間自然的に偉大な感化を得るのであろう加うるに信仰の力と習慣....
「三人の師」より 著者:上村松園
失った。 楳嶺・松年の両大家を失った時以上の打撃を日本画壇がうけたことは言うを
俟たない。 栖鳳先生ほどの大いなる存在は古今を通じてはなはだその例が少ないであ....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
しため、その根底において堅実を欠く憾みがある。これを培養充実するには古典の普及に
俟つところが多い。古典は永遠に生く。その普及は、人生の問題においても社会実現の問....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
谷から驀然吹き上ぐる濃霧で、足懸りさえ見定めかね、暫時茫然として、雨霧の鎮まるを
俟てども、止みそうもない、時に四時三十分。今朝出がけには、槍の坊主小屋あたりに泊....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
歩一歩おし進められて行き、呼吸と血液の脈動とによって肉体が新陳代謝を行い、両々相
俟って自己の生存を遂げて行くところのこの大切な生命の流れは、その原動力なる心の流....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の彼らの文明に対しては恐らく無力であろう。戦争の本義はどこまでも王道文明の指南に
俟つべきである。しかし戦争の実行は主として力の問題であり、覇道文明の発達せる西洋....