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信力
「信力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信力の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
さ。なるからと云うより、なれるからと云った方が適当だろう。真面目になれるほど、自
信力の出る事はない。真面目になれるほど、腰が据《すわ》る事はない。真面目になれる....
「明暗」より 著者:夏目漱石
向きとはほとんど没交渉と云ってもいいくらいのものであった。彼はただそれを一種の自
信力として貯《たくわ》えておきたかった。他の注意を惹《ひ》く粧飾《しょうしょく》....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
臆病の結果幽霊を見ようとする、また迷信の極《きょく》不可思議を夢みんとする余も、
信力をもって彼らの説を奉ずる事ができない。 物理学者は分子の容積を計算して蚕《....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ければならないものは全国民となるのです。今日の欧州大戦でも空軍による決戦戦争の自
信力がありませんから、無防禦の都市は爆撃しない。軍事施設を爆撃したとか言っており....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
甚ダシ。日本万歳。愛スル友ヨ。予ハ貴局ニ驚クベキ報道ヲセムトス。記事甚ダ長ク、送
信力甚ダ短シ。貴局ハ予ノ報道ヲ信ズルヤ」 僕「信ジタク思ウ。予モ亦後ニ質問スベシ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
『相手』は」 「本艇をすっかり暗黒空間でつつんでしまった『相手』だ。本艇の電波通
信力をなくしてしまった『相手』だ。いくら本艇が噴進をかけても、一メートルも前進さ....
「田舎」より 著者:プレヴォーマルセル
の男がどんな人物だと云うことは、一目見れば知れる。態度はいかにも威厳があって、自
信力に富んでいるらしい。顔は賢そうで、煎《せん》じ詰めたようで、やや疲労の気色を....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
る。 第六章 怖気《おじけ》の矯正 始めて試みた英語演説 怖気《おじけ》は自
信力のとぼしい場合に起こることが多い。「自分はとうていこの任《にん》に堪《た》え....
「慈悲心鳥」より 著者:岡本綺堂
るが、慈悲心鳥の飼い方ばかりは彼にも判らなかった。しかも生れつきの強情と、強い自
信力とがひとつになって、彼はとうとうそれを受合った。育ったらば東京へ報らしてくれ....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
る事は出来なかった。 ドーブレクの糞度胸、警視庁の猛者を向うに廻して平然たる自
信力、勝手に家宅捜索をさせて嘲笑しておる不敵さのみならず、自己を覗う九人目の男が....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
から馬鹿にされないぞ」というところの気象の充分満つるように仕向けるのです。かく自
信力の厚いところへお側の者がそれを敬いつつ充分教育を施して行くです。たとい法王の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
待つ事が当時の用兵術としては最も穏健な策であったが(大王自身の反省)、軍事的に自
信力を得た大王は更に南方に進み、墺軍の交通線を脅威して墺軍を屈伏せしめんとしたが....