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信女
「信女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信女の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
会《かんぶつえ》、お釈迦《しゃか》さまも裸になって、善男善女が浮かれだして、赤い
信女がこっそり寺の庫裡《くり》へ消えて、数珠《じゅず》と杯を両手の生き仏から怪し....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
美しいおこよさん。うれしそうに子持ちすずりを抱いていったはいいが、きょうから赤い
信女のおひとり者になるんだ。どんな仏さまから子宝を授かるかと思うと、気がもめるん....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
たからこれなら人間の位牌《いはい》よりも持つと申しておりました。……それから猫誉
信女《みょうよしんにょ》の誉の字は崩《くず》した方が恰好《かっこう》がいいから少....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
とに高祖父と父との配偶、夭折した允成の女二人の法諡が彫ってある。「松峰院妙実日相
信女、己丑明和六年四月廿三日」とあるのは、輔之の妻、「源静院妙境
信女、庚戌寛政二....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
くだろうと思うよ。山路に行暮れたも同然じゃないか。」 碑の面の戒名は、信士とも
信女とも、苔に埋れて見えないが、三つ蔦の紋所が、その葉の落ちたように寂しく顕われ....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
名だ。」 「はじめまして伺います、ほほほ。」 「ご挨拶、恐入った。が、何々院――
信女でなく、ごめんを被ろう。その、お母さんの墓へお参りをするのに、何だって、私が....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
、お坐んなすったのが――その机です。 これは、祖父の何々院、これは婆さまの何々
信女、そこで、これへ、媽々の戒名を、と父親が燈籠を出した時。 (母様のは、)と傍....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と上になり下になって漂うていたもう一つの同形のものを取り上げて読むと、 「淡雪
信女亡霊供養」 と、同じ手筆で、同じ筆格に認《したた》められてある。 この二....
「霊感」より 著者:豊島与志雄
座を下部に残して、地蔵の姿を浮き彫りにしたものです。そして片わきに、奉○○院○○
信女霊位、という文字が刻んでありますので、恐らく、墓碑を兼ねたもので、故人の冥福....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
カメ女必ずしも奥ゆかしい超俗の詩人にはあらず、神の正しい教えを身に体した偏見なき
信女にあらず、と見ている。まだしも馬丁当吉夫妻が誰よりも偏見がなくて、士族も新平....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
足先で女の背中を押している。 「こ、こりゃ女の仏じゃな。はっはっは、し、し、し、
信女《しんにょ》じゃ。か、門亡者にはうってつけじゃて」 動いてはならぬ。 動....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
を、いやそうでない。魂魄この土に留まって、浄閑寺にお参詣をする私への礼心、無縁の
信女達の総代に麹町の宝物を稲荷町までお遣わしで、私に一杯振舞うてくれる気、と、早....
「法然行伝」より 著者:中里介山
くの奇瑞が伝えられている。この地の北の庵室に寄宿している禅尼、地主、その隣家の清
信女だとか、清水寺の住僧別当入道惟方卿の娘粟田口禅尼というような人がふしぎの奇瑞....