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信州
「信州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
信州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
これは孝子伝吉の父の仇《あだ》を打った話である。
伝吉は
信州《しんしゅう》水内郡《みのちごおり》笹山《ささやま》村の百姓の一人息子《ひと....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
語を残したまま、六畳の茶の間へはいるのだった。
妻のお鈴は茶の間にいなければ、
信州生まれの女中のお松と狭い台所に働いていた。小綺麗《こぎれい》に片づいた茶の間....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
世を照る大きさに似て」
とも詠じている。
母上が亡くなった時、お前たちは丁度
信州の山の上にいた。若しお前たちの母上の臨終にあわせなかったら一生恨みに思うだろ....
「星座」より 著者:有島武郎
つてき》に発せられたのを西山は感じた。
「そりゃ貴様、氏と生れださ。貴様のような
信州の山猿、俺のようなたたき大工の倅には考えられないこった。ブルジョアといえば森....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
表紙を附《つ》けた折本になってるのを引張《ひっぱ》り出した。
飛騨《ひだ》から
信州へ越《こ》える深山《みやま》の間道で、ちょうど立休らおうという一本の樹立《こ....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
いうのが――紹介状をつけた画伯は、近頃でこそ一家をなしたが、若くて放浪した時代に
信州路を経歴って、その旅館には五月あまりも閉じ籠もった。滞る旅籠代の催促もせず、....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
場所。
信州松本、村越の家 人物。 村越欣弥(新任検事) 滝の白糸(水芸の太夫)....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
の縞柄にも顕れていたのであった。 「そして貴僧は、」 「これは申後れました、私は
信州松本の在、至って山家ものでございます。」 「それじゃ、二人で、海山のお物語が....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
差は堪忍してくんな。」 と、竊と痛そうに胸を圧えた。 「後で、よく気がつけば、
信州のお百姓は、東京の芝居なんぞ、ほんとの猪はないとて威張る。……な、宮重大根が....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
覧の方はさきをお急ぎ下さるであろうと思う、で、簡単にその次第を申上げる。 所は
信州|姨捨の薄暗い饂飩屋の二階であった。――饂飩屋さえ、のっけに薄暗いと申出るほ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
が、思う壺の巣が見出せない。 ――村に猟夫が居る。猟夫といっても、南部の猪や、
信州の熊に対するような、本職の、またぎ、おやじの雄ではない。のらくらものの隙稼ぎ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
明くなり暗くなるのも、思いなし心持のせいでありましょうか。 さては随筆に飛騨、
信州などの山近な片田舎に、宿を借る旅人が、病もなく一晩の内に息の根が止る事がしば....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
めるものだと思った位だろうよ。東京理科大学の標本室には、加賀の白山で取ったのと、
信州の駒ヶ嶽と御嶽と、もう一色、北海道の札幌で見出したのと、四通り黒百合があるそ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
、三ツの蔵、いろは四十七の納屋を構え、番頭小僧、召使、三十有余人を一家に籠めて、
信州、飛騨、越後路、甲州筋、諸国の深山|幽谷の鬼を驚かし、魔を劫かして、谷川へ伐....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
、下りて来て麓から見ればよい。 この山、その名を雨飾山といい、標高一九六三米。
信州の北境、北小谷、中土の両村が越後の根知村に接するところに存在する。元より大し....