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「信用状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

信用状の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鰊漁場」より 著者:島木健作
彼らに向ってはかたく閉されていたのである。鰊漁業などという堅実味のない、経営主の信用状態もあやふやなものに融資するほどに、銀行の金は遊んではいなかった。やむをえ....
河明り」より 著者:岡本かの子
って、もっと私と話が合うようになりますから」 それから、女二人の旅券だの船だの信用状だのを、自分一人で掻き込むようにして埒を開け、神戸まで見送って呉れた。 ....
伸子」より 著者:宮本百合子
」 伸子は、聞いていて、ほほえましい心持がした。求めもしないのに佃に与えられた信用状を、喜んだこともあろう。直子が佃の行状を保証することで、間接には自分の潔白....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
なってしまう。それほど大事なものを失くするなんて実に愚な話だが、旅行中は虎の子の信用状や現金の英貨――旅行に持って歩くには、五|磅乃至十|磅のいぎりすの紙幣が一....
チューインガム」より 著者:寺田寅彦
似で、そうしなくてもいいと制するのであった。尤もその前に一枚のルーブリの形をした信用状が彼のかくしに這入っていたのであったと記憶する。ドーヴァへ渡ったときは「エ....
ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
人を拾い上げたお洒落《しゃれ》な観光団が、トランクの山積が、写真機が、旅行券が、信用状が、せいろんへ、せいろんへ、せいろんへ――だれが言い出したともなく、一九二....
墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
いた、かなり多額の磅《ポンド》紙幣と、巴里のナショナル・エスコートで振出した旅行信用状《トラベラーズ・チェック》の入った札入などは、手もふれたようすがなかった。....