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修覆
「修覆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
修覆の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしの」より 著者:芥川竜之介
たのである。しかしそれは咎《とが》めずとも好《よ》い。肉体は霊魂の家である。家の
修覆《しゅうふく》さえ全《まった》ければ、主人の病もまた退き易い。現にカテキスタ....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
合祀されたるある社の社殿を持ち来たり据えたるに、去年秋の大風に吹き飛ばされ、今に
修覆成らず。人心合祀を好まず、都会には想い及ばざる難路を往復五、六里歩まずば参り....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
夏初め、新婚間もなく遠洋航海に出で、秋は帰るべかりしに、桑港に着きける時、器械に
修覆を要すべき事の起こりて、それがために帰期を誤り、旧臘押しつまりて帰朝しつ。今....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
」 「上様のお手で、一夜のうちにこの屋敷の隅に埋ずめた金額を――サア、まず、日光
修覆にカッキリ必要なだけ。それより百両と多くもなく、また、百両とすくなくもないで....
「死者の書」より 著者:折口信夫
る様な、口ぶりを挿んだ。 さいや。あの時も、墓作りに雇われた。その後も、当麻路の
修覆に召し出された。此お墓の事は、よく知って居る。ほんの苗木じゃった栢が、此ほど....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
へか退転した後は久しく破損のままになっていたのを、かの尼が村じゅうを勧化して更に
修覆したのだとも聞いていた。いずれにしても、かの尼は一人でその小さい堂を守って、....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
であろう、こりゃ土を喰っても死なれぬわい、よし/\二人の舟子の衣類を剥いで、船の
修覆の材料となし、獣類魚類さては木の実を捜して命を繋ぐ工夫が肝腎、ウム、向うに見....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
な広さを持ち、柱も太く、暖炉も大きく、壁の漆喰《しっくい》の下からはところどころ
修覆に使った古煉瓦が露出している。室内はもちろんがらんどうで、ドアを入った右手に....
「七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
機会を利用してモハメド・アリが奮起し、またアラビア人が主体となって、古いモスクを
修覆し、新しいモスクを建立し、都市に近代的設備を施して今日のカイロを造り上げた。....
「脳波操縦士」より 著者:蘭郁二郎
らば、整形外科の大革命だといってもいいかも知れません。痣や火傷のひっつりは見事に
修覆されるでしょうし、その他の顔に瘢痕のある人、ひどく顔色の悪い人なども、このラ....
「冬の王」より 著者:森鴎外
た。ふと槌の音が聞えた。その方を見ると、浴客が海へ下りて行く階段を、エルリングが
修覆している。 己が会釈をすると、エルリングは鳥打帽の庇に手を掛けたが、直ぐそ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
、何といたして、古人の名作。ど、ど、どれも諸家様の御秘蔵にござりますが、少々ずつ
修覆をいたす処がありまして、お預り申しておりますので。――はい、店口にござります....