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俳号
「俳号〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俳号の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ん》にいえば、風流愛すべき好男子だろう。」
「若槻峯太郎《わかつきみねたろう》、
俳号《はいごう》は青蓋《せいがい》じゃないか?」
わたしは横合いから口を挟《は....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
吾輩有難く頂戴《ちょうだい》する。終りッ!」 スルト側《そば》から水戸の川又子、
俳号を五|茶《さ》と申す、宗匠気取りで、 ああら天狗一夜の宿を貸し給え と駄句....
「語られざる哲学」より 著者:三木清
がいるが、その人の名は清といってあなたと同じだから、あなたも同じ筆法で『怯詩』と
俳号をつけてはどうか」などといった。その先生は
俳号さえもてばそれでもう立派な俳人....
「微笑」より 著者:横光利一
て、高田の説明が意外な興味を呼び起させるものだったからである。青年は栖方といって
俳号を用いている。栖方は俳人の高田の弟子で、まだ二十一歳になる帝大の学生であった....
「旅愁」より 著者:横光利一
いた。矢代は眉子を棚から下して掌に乗せ、硯面の蚕に似た斑紋を透かして見て、東野の
俳号も眉子というのかと訊ねた。
「まア、いつの間にかそんな風になったのだなア。僕....
「芭蕉について」より 著者:宮本百合子
城代の嫡子の近侍をしていた。既にその時代、俳諧は大流行していて若殿自身蝉吟という
俳号をもって、談林派の俳人季吟の弟子であった。宗房もその相手をし早くから俳諧には....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
宿は木綿糸の糸車を造る老人夫婦の小さな家であって、この老人は発句を作って何とかの
俳号も持っていた。何か書物でも見せろといった時、発句で高点を取った巻などを見せた....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
々には途中で別れてしまって、町の方角へむかって帰って来るのは、町の呉服屋の息子で
俳号を野童という青年と私との二人ぎりであった。月はないが星の明るい夜で、土地に馴....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ことである。俳句の下には吐志亭と署名してある。 「この吐志亭とあるのが乗杉さんの
俳号なのだよ。」鶴見はそういって、なつかしそうに、その日その所で伝票を引きちぎっ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れて、俳諧の寄合へ参りました。無可は、仮名に非ず、俳諧の席でふと思い寄ってつけた
俳号でござる」 「あ。俳名か。――それはまあ何でもよろしいが、亘殿も、俳諧を好ま....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
だすった天理図書館蔵本の「鉋屑集巻第二」という江戸初期頃の句集に、无何というその
俳号と共に、彼の句が載せられていることだった。集中の俳人を見ると、播州、姫路、備....
「濞かみ浪人」より 著者:吉川英治
大高源吾の句が読みあげられると、子葉という名で答えたので、 (ははあ、子葉という
俳号を持っているのか) と、数右衛門は初めて知った程だった。彼の前にも、紙と筆....