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「俸給〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

俸給の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ぼ》を開いたり、こちらの書類を拡《ひろ》げたりしていた。それが彼の顔を見ると、「俸給《ほうきゅう》ですね」と一言《ひとこと》云った。彼も「そうです」と一言答えた....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
て、 「あ、君のサラリーまだだったね。君、やめたの?」 と、言いながら、褐色の俸給袋を渡してくれた。毛利豹一殿と殿をつけて表に書いてあるのを、なにか不思議なく....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
むルンペン紳士。 ◯品物多々、値段高し。札びら切る人見えず。今の値頃では、とても俸給生活者には駄目。浅草で札がとんでいるのは、おでん店だけのようである。 だが....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
にわれわれをとりもって下されば、博士の貴女に対する信頼は五倍も十倍も増しますよ。俸給も上るでしょうし、うまいものも喰べられる。そればかりじゃない、われわれも儲け....
光は影を」より 著者:岸田国士
の給料は、半額しか支払われなかつた。工場内の不平が彼に向つて爆発した。彼は自分の俸給袋を、そこへ押しかけて来た人たちの前へ投げ出して、 「諸君の不満は尤もだ。こ....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
一座が九十郎を捨てて、一人残らず劇場側に走ってしまったからである。 恐らくその俸給の額は、絶えず生計の不安に怯え続け、安定を得ない座員の眼を、眩ますに充分なも....
バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
ことにあるというのである。そこで彼女は此の加州大学の当局者に対して、二人の教授の俸給を永久に支払い得るだけのプロフェッサーシップファンドの寄付を申し込んだ。そし....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
も心易くなった。 一八一五年五月には引き続いて王立協会に雇わるることとなって、俸給も一週三十シリング(十五円)に増したが、その後に一年百ポンド(一千円)となっ....
審判」より 著者:カフカフランツ
ただ口実にすぎませんわ。だってこの仕事は私の義務にすぎませんし、そのために主人は俸給をもらっているのですもの。きれいな靴下ですわ、ごらんなさい」――彼女は脚を伸....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
相当の暮しをして居る。私が天和堂の紹介でシナ官吏に託した荷物は、その官吏が兵隊の俸給と共にトモ・リンチェンガンまで運んでくれて、そうしてトモからまたシナ人がここ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
。そこで二十七歳の若者は、職名はともかく、事実上の侍史(内大臣)になった。肩書と俸給はいずれ後日下されるであろう――彼女のことだからすぐには決断しかねたことであ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
百四十四円、都合総計三千二百七十四万二千五百四十九円なり。右は寺院の保存、僧侶の俸給、そのほか布教、伝道等の経費に充てしものなり。 政教子、欧州を巡回してロシ....
西航日録」より 著者:井上円了
力を応用して製毛の一大工場を開き、毎日七百名以上の職工これに出入し、職工に与うる俸給だけにても、一カ月二千五百ポンド(わが二万五千円)に上るという。一村これがた....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、その民情の一斑を知るに足る。建築、道路、衣服等に夥多の資を投ずるも、学校教員の俸給は一般に低廉にして、しかも村落にいたりては、数カ月間も月給を支出せざる所あり....
四つの都」より 著者:織田作之助
庄平「はあ……?」 庄造「変な顔をするな。然し、わたしが永年教師勤めをして、その俸給で食って来たから、親父から受けついだ分は減らしてないようだ」 庄平「それを今....