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俺等
「俺等〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
俺等の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「豚群」より 著者:黒島伝治
一はあいまいな返事だった。 「いざという場合に柵がはずれなんだりすると大変だぜ。
俺等ちゃんと用意しとるんだ。」健二はわざと大仰《おおぎょう》に云った。それで相手....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
は、呑みこみ顔に云った。「日本の陸軍にも海軍にも飛行機が、ドッサリあるよ。それに
俺等が献納した愛国号も百台ほどあるしサ、そこへもってきて、日本の軍人は強いぞ、天....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
」香具師は鳥渡頷いた。 「ではお別れとやらかそうぜ」 「おお大分遅くなった。では
俺等は帰るとしよう。左様ならばご老体」 「もうお帰りか、復の逢う瀬」 「アッハッ....
「橇」より 著者:黒島伝治
られるだけだよ。」木村は咳をした。「軍医は、患者を癒すんじゃなくて、シベリアまで
俺等を怒りに来とるようなもんだ。」 吉原は眼を据えてやりきれないというような顔....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
やられる人間がいくらあるか知れやしないんだ。」栗本はそんなことを考えた。「また、
俺等だって、いつやられるか知れやしないんだ。」 右の森の中から「進めッ!」とい....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
しっけえ。 途中さまざまの隙ざえで、爺どのもむかっぱらじゃ、秋谷鎮座の明神様、
俺等が産神へ届け物だ、とずッきり饒舌ると、 (受取りましょう、ここで可いから。)....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
それが自然なのだ。同じ羽色の鳥は一緒に集まるのだ、それより他仕方がないのだ。だが
俺等の羽の色が黒いからといって、全くの他の鳥の羽の色を黒くしなければならないとい....
「怪しの者」より 著者:国枝史郎
ら下げ渡されたのさ」 「お殿様って? どこのお殿様?」 「殿様に二人あるものか。
俺等のご主君は犬山の御前さ」 「それじゃア成瀬様から。……でも、成瀬様がそんな恐....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
方だって片がつく、切りっぱなしで消えたんだとね。……だがそれだけでは済むまいぜ、
俺等の商売からいく時はね」 「十年前の出来事じゃァねえか」 「ところがお前そうじ....
「小豆島」より 著者:黒島伝治
えゝい、そんな早よ、なりゃえゝけんど、十年や十五年でなに、そんなになろうに!──
俺等が生きとるうちにゃなか/\そこまで行かない」と、水ばなをすゝり上げた。 僕....
「自画像」より 著者:黒島伝治
というもんかな? 彼には、人の悪い、鷹のようなところがある。自分では理由をつけて
俺等は、多くの屍をふみ越して、その向うへ進んで行かなければならない。同志の屍を踏....
「選挙漫談」より 著者:黒島伝治
に、むつかしい文句をひねりまわしたところで、何等役に立つものではない。 何故、
俺等は貧乏するか。 どうすれば貧乏から解放されるか。 それを十分具体的にのみ....
「隠亡堀」より 著者:国枝史郎
体の膏がすっかり脱けて、却って別嬪になるそうだからな。ところが不幸にもあの時分、
俺等はヤケに貧乏だったものさ」 「でも、殺さずとも可かったろうに」 「ナーニ、手....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
才め。) 私は仰向けに撲飛ばされた。 (身もんだえしやがると、棒しばりにして、
俺等の小便をしっかけるぞ。) (村のお規則だい。) (堪忍して、堪忍して……) ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
してお経とかまた彼らの要らない夜着とか重い物だけはそのまま還したです。これだけは
俺等が入用だから貰って行くと言って喰物もすっかり取ってしまいました。ちっとも失く....