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倉卒
「倉卒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
倉卒の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
。勝元は是を聞くや直ちに兵を率いて禁中に入り、主上を奉迎して幕府に行幸を願った。
倉卒の際とて、儀仗を整える暇もなく、車駕幕府に入らんとした。所が近士の侍の間にも....
「竇氏」より 著者:田中貢太郎
ているところであった。 「それは、どうも、遠い処を大変でした」と言ったが、いくら
倉卒の際でも女を送ってくるには五人や十人の従者は来ているだろう、それは何処にいる....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
べし」といっている。王充のいわゆる「夫聖賢下筆造文、用意詳審、尚未可謂尽得実、況
倉卒吐言、安能皆是」という見識である。 抽斎が『老子』を以て『論語』と並称する....
「屁」より 著者:新美南吉
ざわめきだす。すると藤井先生は、あわててハンケチを胸のポケットから出す。(あまり
倉卒《そうそつ》にとり出すので、頭髪《とうはつ》をすく小さいくしが、まつわってと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
……これはまあ、いずれのお方様やら、御親切に」 若い男は竜之助の方に向き直り、
倉卒《そうそつ》の場合ながら折屈《おりかが》みも至って丁寧であります。 この若....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
の姓名から、死者捕虜の員数まで、詳細に書きならべてあった。ほかの使者が携えて来た
倉卒の書状にはどれにもその点が記してなかった。 遠地にある頼朝としては、何より....