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個々
「個々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
個々の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
―資本という不思議な勢力の援助を得ないかぎりは。 時代閉塞の現状はただにそれら
個々の問題に止まらないのである。今日我々の父兄は、だいたいにおいて一般学生の気風....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
のスペクトルを検すると星団であることが分る。しかし距離が余り大きいためにその中の
個々の星を認めることができないのである。この種の星雲は主に星の数の最も稀少な天の....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
進歩の原動力である。これにたいし、統制は專制と自由を綜合開顯せる指導精神であり、
個々の自由創意を最高度に發揚するため必要最小限度の專制を加えることである。今日自....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
の強みには個人的なものと一般的なものと両様ある。個人的なものとはもっぱら演出者の
個々の眼の鋭さに由来するが、一般的なものは、演出者がいつもカメラの眼を背負って立....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
、癩患者が癩患者であるということだけで泣くにはすでに十分なのであって、それは癩者
個々の運命とは必ずしも関係を持たない。したがってかかる場合の観客の涙はその理由を....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
覚悟であった。目的はピー砲台じゃ、その他の命令は出さんから、この川を出るが最後、
個々の行動を取って進めという命令が、敵に悟られん様に、聨隊長からひそかに、口渡し....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
て、しかも、各々五色の輝を放ち、名詞、代名詞、動詞、助動詞、主客、句読、いずれも
個々別々、七彩に照って、かく開きました真白な枚の上へ、自然と、染め出さるるのであ....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
て、涙ぐんだ目を、たちまち血の電光のごとく射たのは、林間の自動車に闖入した、五体
個々にして、しかも畝り繋った赤色の夜叉である。渠等こそ、山を貫き、谷を穿って、う....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、神通の流の音は、ひとしきりひとしきり脈を打って鳴り轟いて、堆いばかりの贓品は一
個々々心あって物を語らんとするがごとく、響に触れ、燈に映って不残動くように見えて....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
る知的遊戯、私はこれをルネ・クレールの本質と考える。 クレールの
個々の作品 以上の本質論からいつて彼の技巧と機知が目も綾な喜劇を織り上げた場合....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、そもいかなるものであろうか。彼等は、利口で、殺すことなど何とも思ってないのだ。
個々の人間などは問題にはならないので、彼等は敵を殺す、それが戦争なのだ。それは、....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
る。殊に視力を失って単なる記憶に頼るほかなくなってからでも毫も混錯しないで、一々
個々の筋道を分けておのおの結末を着けたのは、例えば名将の隊伍を整えて軍を収むるが....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
こかしこの鉢植なる熱帯地方の植物は、奇花を着け、異香を放ち、且つ緑翠を滴らせて、
個々電燈の光を受け、一目|眇として、人少なに、三組の客も、三人のボオイも、正にこ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
といえども、不意に山道で出会ったら、これにこそは驚こう。 かかる異様なのが、一
個々々、多津吉等の一行と同じ影を這わせて歩行いた。 彼処に、尾花が十穂ばかり、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
急であったのであるが、一面の真理はこれを認めねばならない。劣悪極まる軍隊の結果は
個々の戦争を金銭の取引に依り決戦戦争以上の短日月の間に解決せらるる事もあったけれ....