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個性的
「個性的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
個性的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
々消失して仕舞うから生存中の自己の現象的な産物の仕事なんかは、死後に全々消失する
個性的な自己というものに、何の関係もありはしない……あると思うのは、あとのこの世....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
然主義の生活にあらずして理想的、著しくいわば技巧的、人工的生活である。それが最も
個性的特殊性を含める生活である。もとより本能や感覚を材料として取りいれねばならぬ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
目を仕るものである。 大体、野蛮人の仕事は単純である。粗野であり、素直であり、
個性的であり怪奇である。近代フランスにおいて起った種々雑多の新しい傾向は悉くこの....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
て、彼の思想はギリシャにもローマにも近代にも似てゐない、たゞ人間に似てゐる。最も
個性的な仕事が期待できるのだが、彼は著作しないだらうと答へたといふ。実際彼は記者....
「安吾下田外史」より 著者:坂口安吾
女色に対しても情を押え得た人物であったろうことは想像できるのである。ハリスは甚だ
個性的な独特の冒険児であり紳士であった。唐人お吉の物語はハリスの側からも書かれる....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
われわれの意志行為である。ライプニッツが同一の木の葉は一枚もないといったように、
個性的なものはそれぞれ独自なもので、他に類例を許さない。自然科学では法則を求める....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
い。 自由が許されても、彼女らは鋳型の中の女であり、ワクの中に自ら住みついて、
個性的な生き方をしようとしない。彼女らがそうであるばかりでなく、日本の多くの「女....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ガエのないものだが、その手記がカケガエがないとは限らない。人間の仕でかすことは、
個性的なもので、その人だけの特別な何かがある筈のものゝ、それについて説くのでなけ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
せるような結論は決して出てこないものですよ。当事者二人ともその論理の出発点が全然
個性的で、先生の論理と論理の性質を異にしているから、新聞の短い文章で答がでるのは....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
いた名文句として、後世に残るものである。この一句には坂田でなければ言えないという
個性的な影像があり、そして坂田という人の一生を宿命的に象徴しているともいえよう。....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
型のように使っているだけで、ニュアンスも変化があるといえばいえるものの、けっして
個性的な表現ではなく、又大阪弁の「ややこしい」という言葉のようにざっと数えて三十....
「文学的饒舌」より 著者:織田作之助
、そのまま自信を喪失した新人も多い。新人を攻撃しつづけると、彼は自己の特徴である
個性的表現を薄めようとする。だから、まず彼をほめ、おだてて、思う存分
個性的表現を....
「詩語としての日本語」より 著者:折口信夫
である必要はない。翻訳文そのものが文学になる先に、原作の語学的理会と、その国語の
個性的な陰翳を没却するものであってはならない。上田敏さんの技術は感服に堪えぬが、....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
である。 しかし、一利一害あって、それなるが故にまったく一人芸の表われがあり、
個性的な点からいえば申し分ないが、手が回らぬという恨みが伴い、その結果、大切な飯....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
て、はじめて一本を購って、読むということがあります。綜合雑誌の中に混っては埋れて
個性的な感じを与へなかったのが、独立して、真価を発するのを見れば、本来から、其種....