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個月
「個月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
個月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
す。――奥さん小遣銭で外濠線《そとぼりせん》の株を少し買いなさらんか、今から三四
個月すると倍になります。ほんに少し金さえあれば、すぐ二倍にでも三倍にでもなります....
「骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
の者の話をチラと聞いたり致しましたので、イヨイヨ奇怪に存じておりまするところへ一
個月ばかり前の事で御座います。有名な窃盗犯で鍋墨の雁八という……」 「ウムウム。....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
れない用心をして金品を奪うのを専門にしている有名な兇賊であったが、S岬事件後、六
個月程経って、R市から百|哩ばかり距たった大都市の遊廓で、古い狃染の女と遊興中、....
「縊死体」より 著者:夢野久作
いて来た。 空家の怪死体 ××踏切附近の廃屋の中で 死後約一
個月を経た半骸骨 会社員らしい若い背広男 私はこの新聞記事を掴むと、夢中で....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
件の師範学校長、同上高等女学校長、元警部某、馬蹄銀事件の某々らであった。軽禁錮二
個月の我輩なんどは幅のきかぬこと夥だしい。 さて、ここに一日の生活を叙せんに、....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
激された船乗りたちが、何と、この女を所有するためなら「|血だらけな」給料の二、三
個月分ぐらい前借しても構わない旺盛さをもって、ばくちに熱中し出すか――それは電灯....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
はある同郷生に頼んで、阿Q事件の判決文を調べてもらうより外はなかった。そうして一
個月たってようやく返辞が来たのを見ると、判決文の中に阿 Quei の音に近い者は....
「処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
物の最古の部分で、イスラエルの国から逃げて来たマリアが赤ん坊のキリストを抱いて一
個月間潜んでいたと伝えられる所はその下にあるというので、私たちは下りて行こうとし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たと思う。一回分が丁度芝居の土間位の金高である。 ファラデーが助手となって、六
個月ばかり経つと、ファラデーの一身上に新生面の開ける事件が起った。それはデビーが....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
二九番、古城の趣を取り入れて屋根の尖った、灰色煉瓦の建物だった。ここで夫婦は、七
個月ほど表面何事もなく、幸福に暮らしている。主人のベラ・キスは、一週に一、二回ブ....
「双面獣」より 著者:牧逸馬
シュナイダア事件。 この凡べてが同一人の手によるか否かは第二に、ここに、約四
個月間に五件の常規を逸した変態性慾的惨虐が行われたのだ。しかもその内二つは七歳の....
「土から手が」より 著者:牧逸馬
婦フランシス・メイスン夫人の告白で、ノウスカットの罪はすっかり判っていた。妊娠五
個月のアイネ・リィドに非合法手術を依頼されたのである。引き受けたが、桑港では眼に....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
。 蒲団を円めたような、くしゃくしゃの肉塊になった儘、サイゴンの仏蘭西病院に数
個月を送った。医者の努力で、やっと一命だけは継ぎとめたものの、退院したハノイ・シ....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
、よしんば煽動たにしろ、また教唆したにしろ、君も知っての通りあの無教育な連中が一
個月なり二
個月なり饑※を忍んで団結するという事実の底には、どれほどの苦痛や悲哀が....
「帝国劇場のオペラ」より 著者:永井荷風
一考しなければならなかったのである。 其年露西亜オペラは九月の下旬までおよそ一
個月間興行していた。この間わたくしは毎夜怠らず聴きに往くに従って、初日の当夜経験....