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「倍する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

倍するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
何人《なんびと》も知っております。彼らはまたその面積においてはデンマーク本土に二倍するアイスランドをもちます。しかしその名を聞いてその国の富饒《ふにょう》の土地....
器楽的幻覚」より 著者:梶井基次郎
ができたことを感じた。私はその夜床へはいってからの不眠や、不眠のなかで今の幸福に倍する苦痛をうけなければならないことを予感したが、その時私の陥っていた深い感動に....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
か。しかも彼らはまだまだ幸福なほうである。前にもいったごとく、彼らに何十倍、何百倍する多数の青年は、その教育を享《う》ける権利を中途半端で奪われてしまうではない....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に驚嘆して、信心いよいよ胆に銘じた。その噂がまた世間にひろまって、信者は以前に幾倍するようになった。諸方からの寄進も多分にあつまって、弁天堂は再び改築されたので....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
だろう。お前のいうことは夙の昔に私が言い張ったところだ。愛は与えることによって二倍する、その不思議を知らないのか。愛を与えるものは与えるが故に富み、愛を受けるも....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
らば、交換したことばは偽りに相違ない。抑えられた火が再び燃えたった時は、勢い前に倍するのが常だ。 そのきさらぎの望月の頃に死にたいとだれかの歌がある。これは十....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
内電車が開通して、ここらの光景は一変した。その後幾たびの変遷を経て、今日は昔に三倍するの大道となった。街路樹も見ごとに植えられた。昔の涼風は今もその街路樹の梢に....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
間は、退いて水の上をゆくこと数十歩で沈んでしまいました。その明くる日からは例年に倍する大漁でした。 怪獣 李遇が宣武の節度使となっている時、その軍政は大....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
筋を忘れてしまったんです」 「つまり、いいかね、一日で掘った壕の長さを三百六十五倍すると、一年間に、どのくらいの壕が掘れるかという答えが出てくるだろう。さあ、計....
歯車」より 著者:芥川竜之介
嫌疑を蒙っていた。それもまた実際仕かたはなかった。彼は家の焼ける前に家の価格に二倍する火災保険に加入していた。しかも偽証罪を犯した為に執行猶予中の体になっていた....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
電車が開通して、ここらの光景は一変した。その後いくたびの変遷を経て、今日は昔に三倍するの大道となった。街路樹も見ごとに植えられた。昔の凉風は今もその街路樹の梢に....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に来たるときは、安価にて買い入るることを得るをもって、その売りさばき方、従前に数倍すること。第二に、外国人の口に適せざる米食、米酒、醤油のごときは、まことに外国....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
くことマイルばかりにして橋頭に達す。その岸上に懸かる奇巌の風光は、わが寒霞渓に幾倍する壮観を有す。この山間にして所々に旅館の設備あるは、欧州各国より避暑観光に来....
広告」より 著者:伊丹万作
いする。なにとぞ彼の本を買つてください。 彼の本はおそらく私のこの雑文集に何十倍するだけの心の糧を諸君に提供するに違いない。 彼の本は沙羅書店から出ている。....
『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
時に必要なのです。どんなに内輪に見つもりましても、わが国は、これまでの科学力に百倍する科学力を持たねばならないのです。しかも、それはぐずぐずしていられません。明....