倍増し[語句情報] » 倍増し

「倍増し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

倍増しの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
軍用鮫」より 著者:海野十三
、潜水艦には三万元、駆逐艦には一万元、内火艇十元、短挺四元、上陸部隊満載のものは倍増し、軽巡に於ては二十万元、航空母艦に……(ここで博士は大きな欠伸を一つして、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
けで、先方が素直に納得してくれればよし、万一不得心のようであったならば、手金の二倍増し、三倍増しでも……。掛け合いの模様によっては、十倍増しでも苦しくない。なん....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
はまた、それに窓|硝子の震動なども加わったりするせいもあるだろうが、今度は前にも倍増して、さながら地軸を震動させんばかりの轟きであった。そして、そのおどろと鳴り....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
をのぞいたときにも、思い切って舞台すがたの美しい役者だとは思ったが、素顔が、又百倍増しなのだもの、三都の女子供が、血道を上げるのも無理はねえ―― と、讃めて置....
十二支考」より 著者:南方熊楠
見えぬ。惟うに茶人の著《き》る十徳という物あるに因って、茶を植うれば他の作物に十倍増して利益ある由を、この書の出来た貞享五年頃、またはその前に世に言い囃《はや》....
権力の悲劇」より 著者:宮本百合子
ることは明白である。 失業の不安で波だつ空気の中に響いている声は、都民税二・七倍増し(失業者の家族でも都民であることに変りはありません)。外米の輸入(これで金....
「吶喊」原序」より 著者:井上紅梅
は忘れたが、つまり薬屋の櫃台がわたしの脊長けと同じ高さで、質屋のそれは、ほとんど倍増しの高さであった。わたしは一倍も高い櫃台の外から著物や簪を差出し、侮蔑の中に....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
一通り教訓されたが、阿Qはもちろん黙っていた。挙句の果てに、夜だから役人の酒手を倍増しにして四百文出すのが当前だということになった。阿Qは今持合せがないから一つ....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
ういった。 「今日から大晦日までの分とし――日ごろ、扶持取る者どもに、扶持高、五倍増しにして頒け与えい」 「……と。御陣先の、兵糧はいかがなされますか」 「兵糧....