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倍数
「倍数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
倍数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
口魚《たら》が毎年生む子の数は百万疋とか聞く。牡蠣《かき》になるとそれが二百万の
倍数に上《のぼ》るという。そのうちで生長するのはわずか数匹《すひき》に過ぎないの....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
でございましょうね。とにかく、第一案乃至第三案の、どれもが実現出来るように最小公
倍数的な『特許請求範囲』をお書きになったら、いいじゃありませんか」 「そうですね....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
戦国時代のごとき斬込み戦法で三十や五十殺したところで近代兵器の殺戮力はそれを数十
倍数百倍にして返すだろう。現代の戦争において近代兵器を持たない出血戦術などいうも....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
「支倉君、君はボーデの法則を知っているかい――海王星以外の惑星の距離を、簡単な
倍数公式で現わしてゆくのを。もし知っているのなら、それを、この拱廊でどういう具合....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
かようにして四個、八個、十六個、三十二個、六十四個……以上無数……という風に、
倍数|宛に分裂しては密着し合って、次第次第に大きくなりつつ、人類の最初の祖先であ....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
れが使われて来たのはやはりそれだけの便利があったからである。 十と十二の最小公
倍数は六十であるから十干十二支の組み合わせは六十年で一週期となる。この数は二、三....
「俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
ためであろう。それには、この詩形が国語を構成する要素としての語句の律動の、最小公
倍数とか、最大公約数とかいったようなものになるという、そういう本質的内在的な理由....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うちに加えてある。 これで都合十五名の乗組になるが、ゆくゆく、都合次第ではこの
倍数を収容する設備は充分に整っている。 そこで、この以前から、船内の設備や、食....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
改築以前は二十人ばかりを収容するに過ぎなかったのが、改築後間数も多くなったので、
倍数の人数となって、その比例的にガヤガヤ生も多くなったのである。私は一体理論をす....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
予報をなし得るためには、(この予報が可能としても)少なくも測候所の数を現在の数百
倍数千倍に増加せざるべからず。 現在の天気予報はかくのごとき要求を充たすための....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
く1であらねばならぬわけである。 第五段目に於いて、十位に1が出る計算で、3の
倍数である謎の数字(すなわち除数の十位の数)は何か。順番はこの問題にうつる。これ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
に思われる。 かかる計算があるにもかかわらず、この著者はネッケルよりも低い出生
倍数をとり、ネッケルの比率は都市では依然正しいけれども、地方では出生率は二一分の....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
される、山の手線の複線工事も大略出来上って、一月の十五日から客車の運転は従来の三
倍数になった。もうこれまでのようにのんきなことも出来ない、私たちの仕事は非常に忙....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ら出来ましょう。
帝
うん。こんな美しい戦況を、己は始て見る。
我兵には
倍数だけの威力があるなあ。
上将軍
我左翼については別に申すことはござい....
「こども風土記」より 著者:柳田国男
った杭を六本ずつ二度、合せて二十四本打ちこむ。閏年には二十六本、すなわち十三本の
倍数を打つというから、多分はこれに由って月々の吉凶または晴雨を卜したのだろうと思....