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倒れる
「倒れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
倒れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
れからこの人形に中《あた》るコルクの弾丸《たま》。人形は勿論|仰向《あおむ》けに
倒れる。人形の後ろにも暗のあるばかり。
26
前の射撃....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
のしま》の十郎が、太腿《ふともも》を箆深《のぶか》く射られて、すべるようにどうと
倒れる。それを始めとして、またたく間《ま》に二三人、あるいは顔を破り、あるいは臂....
「影」より 著者:芥川竜之介
た体を起した。が、やっと体を起したと思うと、すぐまた側にある椅子《いす》の上へ、
倒れるように腰を下してしまった。
その時部屋の隅にいる陳彩は、静に壁際を離れな....
「河童」より 著者:芥川竜之介
が早いかいっさんに逃げ出してしまいました。ちょうど蚊のようにやせた体《からだ》を
倒れるかと思うくらいのめらせながら。
五
僕はこのラップという河童にバッグ....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
れたので、角顋はあっと云う間に椅子から、ころがり落ちた。するとその上へテーブルが
倒れる。酒の罎《びん》と杯《さかずき》とがひっくりかえる。新聞が落ちる。窓の外の....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を見た女たちは、皆悲鳴を挙げながら、糅然《じゅうぜん》と四方へ逃げのいた。燈台の
倒れる音、けたたましく犬の吠える声、それから盤《さら》だの瓶《ほたり》だのが粉微....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
所は人気《ひとけ》のない海べ、――ただ灰色の浪《なみ》ばかりが、砂の上に寄せては
倒れる、いかにも寂しい海べだったのです。
俊寛様のその時の御姿は、――そうです....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
斬り結んだものは、天下にあの男一人だけですから。(快活なる微笑)
わたしは男が
倒れると同時に、血に染まった刀を下げたなり、女の方を振り返りました。すると、――....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、その鏡に気圧《けお》されるのか、両手の利かないお敏の体が仰向《あおむ》けに畳へ
倒れるまで、手をゆるめずに責めるのだと云う事です。しかもこうして倒してしまった上....
「或る女」より 著者:有島武郎
。……さし込んで来たようで……あ、あ」
といいながら、目をつぶって、床の上に寝
倒れると、木村の手を持ち添えて自分の脾腹《ひばら》を押えさして、つらそうに歯をく....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
。しかし伐られるものを、私達の力で何うすることもできませぬ。すぐあきらめて、木が
倒れる瞬間にそこを立ちのいて了います……。』 『あなた方の中にも、人間が好きなも....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
はいないよ、唯元来仏蘭西人と云うやつは税を出したがらない国民だから、内閣はいつも
倒れるがね。……」 「だってフランは暴落するしさ」 「それは新聞を読んでいればね....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
の中からは、誰かのわっと叫ぶ声が、突然暗やみに響きました。それから人が床の上へ、
倒れる音も聞えたようです。遠藤は殆ど気違いのように、妙子の名前を呼びかけながら、....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
って夜もなかなか眠ることも出来ませんでした。マルコはもしかすると病気にでもなって
倒れるのではないかと思いました。おかあさんにあうことも出来ないで死んだとしたら…....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
検束された。当時の私は二十四貫ぐらいで非常に元気であった。私は無抵抗ではあるが、
倒れるクセがあるので、検束するのに警官五、六人がかからねば始末におえない。このと....