倒壊[語句情報] » 倒壊

「倒壊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

倒壊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第五氷河期」より 著者:海野十三
視庁は、無残にも、半壊してしまった。 そういうわけだから、東京全市にわたって、倒壊家屋は数しれず、しかも先年の震災のときと同じように市内七十数カ所から、火災が....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
三鷹の中島飛行機工場らしく、二十発の爆弾と焼夷弾一発が命中した。建物十七、八棟が倒壊、死者二百名、傷者三百名ということだった。 次の被害顕著なるところは荏原区....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
知らないうちに露台骨をかみ崩していて、気付いた時にはその巨大な家屋建築がそのまゝ倒壊してしまわなければならなくなる白蟻を、そのニュースは思わせた。 ――これか....
たずねびと」より 著者:太宰治
は、たったいま爆撃せられたらしく、火薬の匂いみたいなものさえ感ぜられたくらいで、倒壊した駅の建物から黄色い砂ほこりが濛々と舞い立っていました。 ちょうど、東北....
時事雑感」より 著者:寺田寅彦
島町へはいってもいっこう強震のあったらしい様子がないので不審に思っていると突然に倒壊家屋の一群にぶつかってなるほどと合点が行った。町の地図を三十銭で買って赤青の....
災難雑考」より 著者:寺田寅彦
たとえばある工学者がある構造物を設計したのがその設計に若干の欠陥があってそれが倒壊し、そのために人がおおぜい死傷したとする。そうした場合に、その設計者が引責辞....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
火焔とが、やがて租界をおし包んでしまったこと、そして礎石の爆発よりホテルの完全|倒壊まで約一分十七秒を費したという数字の方が、より一層読者の科学する心を刺戟する....
火星兵団」より 著者:海野十三
て、斜に裂けだした。柱がたおれる。天井がおちて来る。あっという間に、五人の者は、倒壊した建物の下敷になって、姿は見えなくなった。 思いがけない大異変であった。....
月世界探険記」より 著者:海野十三
開閉器をドーンと、入れると、たちまち起るはげしい爆音、小屋は土砂に吹きまくられて倒壊した。そのとき機体がスーッと浮きあがったかと思うと、真青な光の尾を大地の方に....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
ころだった。場所は横浜市の北を占める高島町の或る露地、そこに提灯屋の一棟がもろに倒壊していて、その梁の下にお千はヒイヒイ泣き叫んでいた。 なぜ彼はそんな時刻に....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
かと、人人が不思議がっていると、午の刻になって俄かに大地震となり、海嘯が起った。倒壊した主なものは政庁、鶴岡若宮、大慈寺、建長寺であったが、建長寺からは火が起っ....
颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
っているのは明治三十二年八月二十八日高知市を襲ったもので、学校、病院、劇場が多数倒壊し、市の東端|吸江に架した長橋|青柳橋が風の力で横倒しになり、旧城天守閣の頂....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
下が余りに横暴に過ぎるので、それが癪に触ってならぬのであった。 その徳川幕府を倒壊させるには、浪士を集めて兵力で争うという、そうした武的手段を取るとするには、....
西航日録」より 著者:井上円了
、再築功成復化灰、遺恨禍源猶未尽、天災漸去又人災。 (講堂は一夜にして風のために倒壊し、再び築いて竣功したとたんに、またしても火災にあって灰となった。忘れられぬ....
雨夜草紙」より 著者:田中貢太郎
万な奴だが、謀は見事図に当って、野党の歩調が乱れ、予算の大削減にも逢わず、内閣も倒壊せずに済んださ、その時から青木は、もう男爵になることになっていた」 三造は....