倒潰[語句情報] » 倒潰

「倒潰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

倒潰の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地図に出てくる男女」より 著者:吉行エイスケ
――――――――――― それから一年の時日が過ぎた。古い権力が新しい軍閥の前で倒潰《とうかい》した。ソビエット・ロシアの東方政策は根柢から覆がえされた。リー・....
颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
以後に建てられた小学校は皆この規準に従って建てられたものであるが、それらのうちで倒潰はおろか傾斜したものさえ一校もなかった。これに反して、この規準に拠らなかった....
震災日記より」より 著者:寺田寅彦
ぐと下谷の方面からひどい土ほこりが飛んで来るのが見える。これは非常に多数の家屋が倒潰したのだと思った、同時に、これでは東京中が火になるかもしれないと直感された。....
病院風景」より 著者:寺田寅彦
具な理性を直してくれる病院はないものか。昔はそれがあった。それが近代の思想の嵐に倒潰した。そうしてこれに代わるべき新しい病院はまだ建たぬ。可愛相に。 病院も正....
私本太平記」より 著者:吉川英治
事ではあるまいぞ」 鎌倉の府も騒ぎだった。 柳営の建物にも損害があり、市中の倒潰家屋はおびただしい。余震のため、なお幾日も、竹やぶに蓆をしいて寝ている庶民が....
大岡越前」より 著者:吉川英治
火し、下町は火の海、山の手も、青山、赤坂、麻布と焼け、芝浦まで焼け抜けた。家屋の倒潰は数知れないし、津波もあり、火死、水死、圧死など、この時の死傷は三万七千余人....