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候
「候〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
候の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
が、このチベットのラッサだけは甚だ僕の気に入っている。というのは何も風景だの、気
候だのに愛着のある訣《わけ》ではない。実は怠惰《たいだ》を悪徳としない美風を徳と....
「影」より 著者:芥川竜之介
夫人が、……支那人《シナじん》たる貴下のために、万斛《ばんこく》の同情無き能わず
候。……今後もし夫人を離婚せられずんば、……貴下は万人の嗤笑《ししょう》する所と....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ない。だからどうせ世の中は理想通りに行かないものだとあきらめて、好《い》い加減な
候補者で満足するさ。』と、世話を焼いた事があるのですが、三浦は反《かえ》ってその....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
の風景は美しい――。」
オルガンティノは反省した。
「この国の風景は美しい。気
候もまず温和である。土人は、――あの黄面《こうめん》の小人《こびと》よりも、まだ....
「彼」より 著者:芥川竜之介
りもむしろはかなさを感じた。
「なおまた故人の所持したる書籍は遺骸と共に焼き棄て
候えども、万一貴下より御貸与《ごたいよ》の書籍もその中《うち》にまじり居り
候|節....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
儀《わたくしぎ》柔弱《にゅうじゃく》多病につき、敵打の本懐も遂げ難きやに存ぜられ
候間《そうろうあいだ》……」――これがその仔細の全部であった。しかし血に染んだ遺....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
ま》とも夫婦になれず、お前様の腹の子の始末《しまつ》も出来ず、うき世がいやになり
候間《そうろうあいだ》、死んでしまいます。わたくしの死がいは「た」の字病院へ送り....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》い者《しゃ》なんぞがあったかしら。――御病人は南枕《みなみまくら》にせらるべく
候か。」
「お母さんはどっち枕だえ?」
叔母は半ばたしなめるように、老眼鏡の眼....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
ないと信じていた。
仰せを蒙《こうむ》った三右衛門は恐る恐る御前《ごぜん》へ伺
候《しこう》した。しかし悪びれた気色《けしき》などは見えない。色の浅黒い、筋肉の....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
》ど不可解である。中学程度の教科書に便利であることは認めるにもしろ。
徴
候
恋愛の徴
候の一つは彼女は過去に何人の男を愛したか、或はどう言う男を愛した....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ろ》強く、有《う》とも無《む》とも承わらざるらん。……とくとく御上《おんのぼ》り
候え。恋しとも恋し。ゆかしともゆかし。……あなかしこ、あなかしこ。……」
俊寛....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
左衛門は、不吉《ふきつ》な予感に襲われながら、慌《あわただ》しく佐渡守の屋敷へ参
候した。
すると、果して、修理が佐渡守に無礼の振舞があったと云う話である。――....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
《はぎ》の痒《かゆ》くなるのに閉口したから。)そんなことを話して歩いて行った。気
候は海へはいるには涼し過ぎるのに違いなかった。けれども僕等は上総《かずさ》の海に....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
活版所あり、しばらくこの職工となりたまいてはいかに、他の業ならねば少しは面白くも
候わん」と勧むるに、この事は他の業よりは望む所に近ければただちに承知して活版職人....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
およびキルヒホッフ両氏の発見したるスペクトルの分析を御目にかくるはずに相なりおり
候。バルロー君も来会せらるべく、氏よりして貴男爵夫人もその時刻を知りたき御思召の....