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候ふ
「候ふ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
候ふの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「姉川合戦」より 著者:菊池寛
然るに長政の軍慮を承り、御存じの如く某は三ヶ年濃州に罷在りて信長の処置を見覚えて
候ふが、心のはやきこと猿猴の梢を伝ふ如き振舞に候へば三田村まで御陣替あらば必ずそ....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
らの首を賭けて必勝を誓って居る。「今生にて今一度竜顔を拝し奉らんために参内仕りて
候ふと申しもあへず、涙を鎧の袖にかけて、義心其の気色に顕れければ、伝奏|未奏せざ....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
尤も粋を尽したるものに候、先刻は中西屋に其英訳大抵そろひ居り候ひしが、今は如何に
候ふや小生大抵所持致し候間、御入用ならば、いつにても御郵送申上べく、大に世間に山....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
人(しひて名を除く)から聞けば、君と加藤の姉との間には多少の意義があるとのことに
候ふが、それはほんたうか如何、お知らせくだされたく候。 先日、加藤に会ひし時、そ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ぐるべし」と浄土の慈悲に入られたのである。「念仏申すこそ誠に末通りたる慈悲にてや
候ふべき」というのはじつに深い心持ちである。心の内で愛すことはできても(それもお....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
日蓮はみたび、他国の来り侵すべきことを警告した。左衛門尉は「何の頃か大蒙古は寄せ
候ふべき」と問うた。日蓮は「天の御気色を拝見し奉るに、以ての外に此の国を睨みさせ....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
Freedom to fight among Japanese. 如何様相考へ
候ふとも、モナルキに之《これ》無く候ては、唯々大名同志のカジリヤイにて、我が国の....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
へ。 高氏どのの身柄。 近日、鎌倉表へ召ある可。 新田へも同様、沙汰下さる可
候ふ。 両飛脚とも、今明中に、御加判賜はり次第、府を立ち、 不日おん眉を開き候....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ら淋しうは候へど、汀々、千鳥の賑はひをかしくて、うかうか、都の師走も忘れ歩きをり
候ふままに。 と、筆はここで、小右京のことに移って、 「――お約束のあの一儀は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
池入道の子、三郎頼隆と申す者、童名菊一とて、有智山の稚子にて候ひし、人みな知つて
候ふ…… さるに、菊池の庄にて、新妻を迎へ、わづか十六日と申すに、合戦の沙汰に会....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
潰走のまま お味方総勢 目下□追撃に移りをり 肥後半国以上も はや風に靡いて御座
候ふ との報せだった。 これが出先の、仁木、畠山の二大将から、尊氏のもとへ、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
せて 日ごろの鬱憤をはらさん といたすがゆゑに つひに 乱 天下に及び たるにて
候ふ と、あくまで当の敵は義貞であるとしていた。――そして、義貞や君側の讒臣を....
「山の人生」より 著者:柳田国男
聞集』巻六に出ている。「武州大鳥といふ在所に利生あらたかなる十王まします。母にて
候ふ者子無きことを悲み、此十王堂に一七日|籠り、満ずる暁に霊夢の告あり、懐胎して....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
見会の儀は、年来われわれが致し来りし通り、月毎、かならず城内の釈迦ノ間にて、催し
候ふべし」と子息|忠之への遺言状のうちにも言い忘れていなかった。これがほんとの“....