候補生[語句情報] » 候補生

「候補生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

候補生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
未帰還の友に」より 著者:太宰治
賢察」も及ばぬところであった。 ざッざッざッという軍靴の響きと共に、君たち幹部候補生二百名くらいが四列縦隊で改札口へやって来た。僕は改札口の傍で爪先《つまさ》....
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
ゃねえか、海上さんてえのは海軍の少尉だって」 花「まだ少尉にゃア成らないのさ、候補生とやらで航海して来たんだから、今度少尉になるんだとさ」 伊「それじゃア少....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
た。 ワルシャワから、コヴノ要塞にかけての戦場で、有名を轟《とどろ》かした士官候補生イワノウィッチの負傷も、もうまったく癒《い》えていた。 彼は、露暦三月十....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
わけにも行くまいから、まあ卿を小間使い、これさ、そうびっくりせんでもいいわ、まあ候補生のつもりで、行儀見習いという名義で、川島家に入り込ますのだ。――御隠居に頼....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
発育期には、被教育者即ち学生生徒なるものは、ブルジョア社会の上級下級の公認の幹部候補生であったし、資本主義の停滞期以後は、彼等の大部分が生涯大してウダツの上らな....
」より 著者:徳田秋声
ん、然うだったか。それなら何も心配することはねい。どんな大将だって初めは皆な少尉候補生から仕上げて行くんだから、その点は一向|差閊えない。十分やって行けるように....
空襲下の日本」より 著者:海野十三
砲隊長のK中尉がつぶやいた。 「やってくると申しますと……」今日着任したばかりの候補生が訊きかえした。「敵機襲来なんですか?」 「うん」K中尉は、首を上下に振っ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ッドの上にあぐらをかく。川上機関大尉は椅子にどっかと腰を下した。 二人は同期の候補生だった。そして今も同じ練習艦明石乗組だ。 もっとも兵科は違っていて、背高....
技術の哲学」より 著者:戸坂潤
分が事実上将来に於ても益々この所属を強調することになる筈の、ブルジョア社会の幹部候補生なのである。世間ではよく学生を「修養」時代と云っているが夫は正しくこのこと....
次郎物語」より 著者:下村湖人
望のものでなくても、いずれはみんな軍隊の飯を食わなければならんし、その場合、幹部候補生になるには、やはり中学時代の履歴がものをいうのだから、自重するにこした事は....
火の扉」より 著者:岸田国士
だ―― 「そうだろう? はじめて剣をつつたのが、十四の年だ。幼年学校の五年、士官候補生を三年、これはおれの少年期の最後と青年期の大部分をあげて、ひたすら偉大なる....
光は影を」より 著者:岸田国士
のアパートへ週に一、二度|隙をぬすんで会いに行く間柄となつてしまつた。彼は、幹部候補生あがりの軍曹であつたが、収容所では、外国語学校中途退学の語学力がものを言い....
グーセフ」より 著者:神西清
してしまう。……それが、それがなんのためだと言うのだ。やれコペイキン〔〕海軍少尉候補生だのと、そういう連中の従卒にする。大した理窟があったものだ。」 「なあに辛....
」より 著者:神西清
はずさ! 何しろ、すごく神秘的で詩的ですからね! この屋敷のそばを、どこかの士官候補生か、それとも薄っぺらな詩人先生でも通りかかったら、窓を見あげて、こう考える....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
にあらずして制度の罪である。 この経験とドイツ丸呑みよりの覚醒が自然今日の幹部候補生の制度となり、面目を一新したのは喜びに堪えない。 しかし未だ真に徹底した....