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借主
「借主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
借主の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
いて、長い方の端《はじ》が、思うほど下に曲がっているのは、立ち退《の》いた以前の
借主が通す縄に胸を冷やす氷嚢《ひょうのう》でもぶら下げたものだろう。次の間《ま》....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
るのだった。それは先年、ついウカウカと高利貸の証文に連帯の判を押したところ、その
借主がポックリ死んでしまって、そのために気の毒にも明日が期限の一千円の調達に老の....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
に面し、一側面は凡て廊下で連絡していた。 決めて帰りがけに葉子達は神楽堂の方の
借主をどんな人達かと聞いて見た。五六人取り交ぜたブルジョアの坊ちゃんで、若いサラ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
うが、残念に思ったり各種の不安を持ったりする人もあるだろう。こうなると本の貸主と
借主とは敵味方のようなものだ。 こうした色々の心理を通じて、併し少なくとも借り....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しの知ってる人が証人に立つから、百両融通してもらいたいと言って来たがどうだろう、
借主は両国で景気のいい見世物師だという話だが、証人が確かだから……」 「見世物師....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
姑《しゅうとめ》といっしょに暮らしていた。彼女らはだれにも会わなかった。その家の
借主たちのうちで、クリストフともっとも交渉の少ない人たちだった。ほとんど出会うこ....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
の間、上士は圧制を行い、下士は圧制を受け、今日に至《いたり》てこれを見れば、甲は
借主《かりぬし》のごとく乙は貸主《かしぬし》のごとくにして、未《いま》だ明々白々....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
分借用申処実正に御座候。此場所に付場役等無件。 文化九年申三月 日 成行村
借主 新九郎印 請人 弥右衛門印 証人 政五郎印 浜野村 同 文七印 大久保村....