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借用証書
「借用証書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
借用証書の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るかも死んだかも知らねえんでね、すったもんだをやっていたら、せがれの直筆だという
借用証書をつきつけやがって、あげくの果てに、とうとうだんびらをひねくりまわしゃが....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
え、おいさは泣々蓋を取り、泪に墨を磨り流せば、手負なれども気丈の丈助、金十万円の
借用証書を認めて、印紙を貼って、実印を捺し、ほッ/\/\と息をつき、 丈「臨終の....
「縮図」より 著者:徳田秋声
借りなければならず、それが積もって百円になると、三円ずつの利息づきで、あらためて
借用証書に判をつかされたりするのであった。この土地では、影は最初は五十円から百円....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
た…… ロンドン駅についてから、彼は一旦警視庁の手に渡り、それからものものしい
借用証書に署名して、やっと放免された。 それから彼は、乗車賃の借りをかえすため....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は書類を取って、それを調べ、それを秩序よく並べた。困窮な小売商人らから取っていた
借用証書の一束を火中に投じた。手紙を一つしたためて封をした。そのとき室にだれかい....
「この握りめし」より 著者:岸田国士
たらどうです。場合によつては、金策のために上京される必要があるとしたら、例えば、
借用証書を一札入れるとか、出来れば、相当な保証人をお立てになるとか……」 「ない....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ッたくるつもりだ」
「印東をこッちへ引き寄せて山木の水の手を切って置き、あいつの
借用証書を買い集めて強制執行をかけ、厭なら実力接収と脅かして二束三文に叩いてしま....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
を承った序に、土方らが押し入った当時増上寺が瑞蓮寺から借りた三千両と、千五百両の
借用証書を見せて貰ったのであるが、幕府時代の別当の金持ちであったのに驚いたのであ....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
である。どう話し合いがついてか、中尾は直ぐに伯父の判をもらってきた。証文は二通、
借用証書と手数料契約書が交わされた。 この歌うたいは、算盤のみちに明るかったか....
「それから」より 著者:夏目漱石
のうちで苦笑した。 けれども、唯《ただ》一つ慥《たしか》な事がある。平岡は早晩
借用証書を携えて、自分の判を取りにくるに違ない。 こう考えながら、代助は床を出....