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借覧
「借覧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
借覧の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かぎらず、原本は容易に獲られず、その価もまた廉くない関係から、その時代には書物の
借覧ということが行なわれた。蔵書家に就いてその蔵書を借り出して来るのである。とこ....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
、やっと用を口に出した。 「昨年の勅使お日取りが、お手元にありましたら、ちょっと
借覧願いたいのですが――。」 「お易い御用。ありますはずです。」 外記は、そん....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
って、首尾|渾て抽斎の自筆である。徳富蘇峰さんの蔵本になっているのを、わたくしは
借覧した。 抽斎随筆、雑録、日記、備忘録の諸冊中には、今|已に佚亡したものもあ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
」 「ナニ、何がどうしたというのだ、仙台公秘蔵の王羲之は、国主大名将軍といえども
借覧のかなわないものだから、是非に及ばない。それがどうしたというのだ」 「へ、へ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
読等へはまだ憚る気がして出なかったが、五等以上の者ならば誰でも行って、館の蔵書を
借覧する事の出来る独看席というが設けてあったので、そこへは日々行って勉強した。 ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
纏った知識を得ることは容易でない。年表がやはり必要になってくる。幸に鴎外の集なら
借覧を許されていた。その集の中に、ふだんは余り注意しない文章であるが、『聖徳太子....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
頻繁になるにつれて所在にそれがある。それを、いろいろの機会に見附け次第、買ったり
借覧したりして見ると、どうも私の脳がそれに惹き附けられ、また動いて来る。というの....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
かぎらず、原本は容易に獲られず、その価もまた廉くない関係から、その時代には書物の
借覧ということが行われた。蔵書家に就てその蔵書を借り出して来るのである。ところが....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
おこなわれている。) つぎに美術館、図書館を入覧す。蔵書二十四万冊ありという。
借覧料を要せず、入場者をして勝手に書籍の出納をなさしむ。すべて州立、公立にかかる....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
号氏名が併記してあるが、さてどういうものであろうか。不覚にも、私はその一本を長く
借覧中、写真まで撮っておきながら、奥付の印行書林の名や、上梓された年代をつい記録....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
町における差別撤廃講演のさいに、同地大正村西松本の前川増吉君所蔵の部落関係書類を
借覧した中に、牛の疾病治療法を図示した一巻の伯楽伝書があった。上方でもやはり牛馬....
「千里眼その他」より 著者:中谷宇吉郎
《あ》る機会に、その頃千里眼問題に直接関係された先輩の一人から、当時の関係記録を
借覧することが出来た。それを読んで行くうちに、私はこの問題は一種の流行性熱病と見....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
く調査の便を与えられた部落先進の各位に対して敬意を表し、特に蓄蔵の豊富なる材料の
借覧を許されたる碓井小三郎君の好意に対して、満腔の感謝を呈する。 以下掲載の諸....