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値
「値〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
値の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
芸術的表現である。だから、そこに矛盾はない。が、その「先王の道」が芸術に与える価
値と、彼の心情が芸術に与えようとする価
値との間には、存外大きな懸隔《けんかく》が....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
び下りたんだ。この猛烈な歓喜や苦痛は、若槻如き通人の知る所じゃない。僕は人生の価
値を思うと、百の若槻には唾《つば》を吐いても、一の小えんを尊びたいんだ。
「君た....
「河童」より 著者:芥川竜之介
はちょうど六万四千七百六十九匹の職工が解雇《かいこ》されましたから、それだけ肉の
値段も下がったわけですよ。」
「職工は黙って殺されるのですか?」
「それは騒いで....
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
う、ただ真を描くと言う。冷やかな眼ですべてを描いたいわゆる公平無私にいくばくの価
値があるかは私の久しい前からの疑問である。単に著者の個人性が明らかに印象せられた....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
またほとんど体中《からだじゅう》にお時儀をしたい衝動を感じた。けれどもそれは懸け
値なしに、一瞬の間《あいだ》の出来事だった。お嬢さんははっとした彼を後《うし》ろ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
字軒の主人の話によれば、靴屋は半之丞の前に靴を並べ、「では棟梁《とうりょう》、元
値《もとね》に買っておくんなさい。これが誰にでも穿《は》ける靴ならば、わたしもこ....
「早春」より 著者:芥川竜之介
《ほりかわ》という小説家志望の大学生である。彼等は一杯の紅茶を前に自動車の美的価
値を論じたり、セザンヌの経済的価
値を論じたりした。が、それ等にも疲れた後《のち》....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
上げます。『半肯定論法』とは何かと申すと、これは読んで字の通り、或作品の芸術的価
値を半ば肯定する論法であります。しかしその『半ば』なるものは『より悪い半ば』でな....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
った。しかし最後にオレンジだのバナナだのの出て来た時にはおのずからこう云う果物の
値段を考えない訣《わけ》には行《ゆ》かなかった。
彼等はこのレストオランをあと....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
られているような気がしたからだ。こんな慌しい書き方をした文章でも、江口を正当に価
値づける一助になれば、望外の仕合せだと思っている。....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
寛の作品には、これらの割引を施した後にも、何か著しい特色が残っているか? 彼の価
値を問う為には、まず此処に心を留むべきである。 何か著しい特色? ――世間は必....
「初雪」より 著者:秋田滋
生活上の別に取り立てて云うほどのこともないような細々としたことにもそれぞれその価
値があって、これがなかなか馬鹿にならないものであることを知った。季節によって、卵....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
した。講演は物質に関するもので、論文は生石灰の分析に就いてである。いずれもそう価
値のあるものではない。 しかし、これは特筆とを発端とするからである。 かくフ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ればならないような馬が好きで、柔順でよく訓練された馬なぞは、血気盛んな若者には価
値がないと考えていたのである。 この物語の主人公がヴァン・タッセルの邸の大広間....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
喜に外ならないからである。生きものにとっては殺すということほど立派なこと、尊敬に
値することは無いのだから。 六月三十日―― 殺すことは法則である。なぜなら、....