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値上げ
「値上げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
値上げの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
臨時工のなかに持っている影響を切り離すために、みんなで「労働強化反対」とか「賃銀
値上げ」とか「待遇改善」などを僚友会に持ち込ませる。そうすれば彼等は、色々な理窟....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
人一流の誇張に過ぎた文面かと、復一は多少疑っていたが、そうでもなかった。二割方の
値上げをして売出した金魚は、たちまち更に二割の
値上げをしても需要に応じ切れなくな....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
なったか知らない。 わたしが多年ゆき馴れた麹町の湯屋の主人は、あさ湯廃止、湯銭
値上げなどという問題について、いつも真っさきに立って運動する一人であるという噂を....
「シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
して直ぐに走り出そうとした。 「待て! 彼奴等は何が不足なのだ?」 「は、賃金の
値上げをしろというんです。奴等の意地悪い手なんです。こっちの弱味につけ込んで無理....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
れることになっているからなあ。それに彼奴らのことじゃから、足許を見て、うんと高く
値上げするにきまっている。つまり、金博士は、商人に買収されて、あんな警告文を出し....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
氏が素知らぬ顔で大将に言ふ。すると女給も富子も大将の顔を見るたびに、 「飲み物、
値上げしたら、全然のまなくなつちやつたのよ」 と、こぼしたり、 「いつそ、コー....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。オタツも自分がたかっているのを言うわけにいかなかったのだ。 「一円は安いから、
値上げして、ひどい目にあわしてやる」 と、オタツはニヤニヤしながら菅谷に云った....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
り。かえれよ」 「それは失礼した。いくらだね」 「茶代もいれて三十円」 「十円の
値上げだな」 「二度とくるな」 まるでもう丸太ン棒のような文句で叩き出されてし....
「名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
たちが、縦横にうごめき始めるからである。盛栄連、浪越連、廓連、睦連、昨今、税金の
値上げときいて悲鳴をあげて居るのはいさゝか艶消しだが、さすがに玉は悪くない。 ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
場のことゆえ病人も多く、はやりそうな気配が見えたので、一回二十銭の料金を三十銭に
値上げしたが、それでも結構患者が集まった。 「――どうです? 古座谷さん、この繁....
「瀞」より 著者:佐藤垢石
る。おいしい。 二、三日すぎてから私は、宿の主人を呼んで、今度は旅籠料をなんぼ
値上げしたかと問うてみた。すると主人は、またも恐縮らしい顔をして、この辺にはこん....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
あまり手をつける事は賛成出来ない。骨董的価格を減損するというものだ。自然保険料を
値上げしなければならない」 と彼女の夫に忠告したからである。 この邸には十七....
「風呂を買うまで」より 著者:岡本綺堂
なったか知らない。 わたしが多年ゆき馴れた麹町の湯屋の主人は、あさ湯廃止、湯銭
値上げなどという問題について、いつも真先に立って運動する一人であるという噂を聞い....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
ないし五倍に引き上げんとしたもので、近ごろ強慾な家主が借家人を馬鹿にして、無法な
値上げを命ずるよりもいっそうはなはだしいものであった。基衡もとよりこれに応じない....
「俗臭」より 著者:織田作之助
。温泉場のこと故病人も多く、流行りそうな気はいが見えたので、一回二十銭を三十銭に
値上げしたが、それでも結構人が来た。前後一週間の間に、五円の資本が山分けして八倍....