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「値上り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

値上りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
しばかり痛手を負うたとて、世帯に何のかかわりがあるではなし――それに、今度の米の値上りでは、これまでに、たんまり儲けてしまわれている癖に――は、は、は、は、は」....
山本有三氏の境地」より 著者:宮本百合子
人間がよくありますが、あれもまあそれと似たり寄ったりらしいですね。息子に投資して値上りを待っていたら突然ガラを食ったというようなものでしょう。」 地道な子を育....
今年こそは」より 著者:宮本百合子
十五円に当る千八百円ベースというもので、とどめをさされた収入なのに、物価は丸公の値上りで、あがる一方の一年でした。国民所得を戦前の百倍として、税は百二十六倍払わ....
火薬船」より 著者:海野十三
の分量だ。そんなセメントを買いこんで、どうする気かな」 「当人は、今にセメントが値上りするから、買いしめておくのだ、といっているそうです」 「すると、値上がりの....
郵便切手」より 著者:宮本百合子
たから。 三銭が四銭になり七銭になり十銭になった。切手のねだんは、いつも物価の値上りの一歩ずつあとを追ってたかくなった。封書へはる一枚の切手の値があがることは....
文化生産者としての自覚」より 著者:宮本百合子
は資材がいる。出版の自由は、自由につかえる紙が土台である。紙が闇で、それは刻々に値上りし、紙のタヌキ御殿が出現して新聞を賑わす有様は、出版の自由がどんなに歪み、....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
書から上る利益は無責任な単行本出版から上る利益よりも遙かに低い。用紙と印刷工程の値上りと文部省の教科書関係の官吏がそれとなく期待している利益の率を合算すると教科....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
届いてるせいか、その割に暴騰までには立到って居ない、特に農産物等はほとんど価格の値上りを見ない、都会の台所では相当に騰って居るかも知れないが、農村の収入としては....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、いずれも農繁期ですから、秋に入ってということになるでしょう。本年はどこでも蚕の値上りで、例年より多くはき立てたのだそうです。それでも、皆が心配してくれて、うれ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
バがないので(出前をさせないのです、ソバ組合のキヤクで、大晦日にかぎり。ソバ粉の値上りを見越して、配給をひかえている由)支那ソバの年越しをいたしました。おばあち....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ものはもう重版がないから、私達としては勉強上大切です。今度の新税法で煙草がうんと値上りになり、印刷税と云うのも出来て、二円の本に二割の税が付くようになりました。....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
高いなどと二の足をふみ、仙花などはたゞの五十もしなかつたものだ。一年間に五十倍の値上りであり、金の方はそれだけ値打が低落しつゝあるのである。 山の如くに物をも....
貞操問答」より 著者:菊池寛
だろうね。あなたに相談しようと思って、呼んだのよ、どう?」母は、二、三年来の金の値上りにさえ、今更おどろいているらしかった。 「そうね。そりゃ売ってもいいけれど....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
ねばならぬからだ」と。 更に、べつの皮肉屋の言うのには、 「七月一日から煙草が値上りになるのは、たびたびの盗難による専売局の赤字を埋めるためだ」と。 それほ....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
借金なら何時か返しも出来るであろう。少くとも四五年前のような……あれほど農産物の値上りは望めないまでも、多少なりとも景気が回復すれば、年賦にしてもらって十ヵ年も....