偉材[語句情報] » 偉材

「偉材〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

偉材の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
したのは実に、この一篇に外ならないので御座います。……同時に正木先生が、あれ程の偉材を抱きながら、遂に自決さるるの止むなきに立到りました遠い原因も亦、実にこの一....
三面一体の生活へ」より 著者:与謝野晶子
の大勢と呼応して改造しようとするなら、どの方面においても新らしい青壮年の実力ある偉材を英断に抜擢して、第一に日本人の耳目を刺戟し、気分の刷新、心情の緊張を計って....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ほかに、やはり英雄豪傑ではあるが、君等の知る通俗の英雄豪傑に優るとも劣ることなき偉材が存しているものだ、それがいわゆる通俗の英雄豪傑のした荒ごなしを補填《ほてん....
次郎物語」より 著者:下村湖人
さんというのは、朝倉先生が学生時代から兄事し崇拝さえしていた同郷の先輩で、官界の偉材、というよりは大衆青年の父と呼ばれ、若い国民の大導師とさえ呼ばれている社会教....
哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
だが吾々は勿論漱石を批難することは出来ない。単に彼がマルクス主義的文芸理論以前の偉材であったからばかりではない。認識論としての文芸学という観念を用意した処の文芸....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
本窯築くべからずの参考資料に上っていただく。 さて、前山翁最初の製陶目的は彼の偉材仁清であったらしい。まず仁清ふうを工人に轆轤させてと考えられ、次に絵付けとな....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
石とするわけにはゆかない。 天下には、可惜、そういう角が取れないために、折角の偉材名石でありながら、野に埋れている石が限りなくある。 殊に――関ヶ原の乱後に....
三国志」より 著者:吉川英治
荀※だの、野に隠れていた大賢人郭嘉だの、みな礼を篤うしたので、曹操の周囲には、偉材が綺羅星のごとく揃った。 わけても、陳留の典韋は、手飼いの武者数百人をつれ....
三国志」より 著者:吉川英治
」 皮肉な質問である。 孔明はじっと眸をその人に向け直した。 張昭は、呉の偉材だ。この人を説服し得ないようでは、呉の藩論をうごかすことは至難だろう。――そ....
三国志」より 著者:吉川英治
、荊州没落の後、長沙に身を寄せていたものである。 しかし、日頃から韓玄は、彼の偉材を、かえって忌み嫌い、むしろ他国へ逐いやってしまいたいような扱いをしていたの....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ので記年も施主もわからない。この島の名を有名にさせ、武蔵のために敗れて敢なく若い偉材をこの一小島に埋めた佐々木小次郎に――一掬の涙をそそいで墓石を建てた古人は、....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
は、今、大事を語る武将はござりませぬ」 いつの間に、観ていたのだろう。信長公の偉材である事や、尾張の国の地勢と将来性が、やがて大を成すに違いないという事を、光....
黒田如水」より 著者:吉川英治
股の城にいて、ようやく一個の城砦と狭い領土とをはじめて持ったとき、早くもこの若き偉材を味方に迎えんとして、半兵衛重治の隠棲していた栗原山の草庵へ、何十度となく、....