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偉物
「偉物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偉物の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
伝六の喜ぶこと、喜ぶこと――。 「ちえッ、ありがてえな、人間はまったく何によらず
偉物になっておくもんさね。くたぶれた足をひきずってくると、このとおりちゃんともう....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
てしまったあたりは、なかなかに家光公もしゃれ者ですが、しかし、ここが松平伊豆守の
偉物たるゆえんだったのです。なにかは知らぬが、この珍事容易ならぬできごとだなとい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
のも先ず古今無双じゃ。これなる床の軸にも見える通り、御先々代八郎次さまは至っての
偉物でな、病気平癒の祈願を籠めてさしあげたは、かく言う沼田正守がまだ壮年の砌のこ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
高い呉に使して君命を辱《はずかし》めなんだ蜀漢の※芝《とうし》は、才文武を兼ねた
偉物だったが、黒猿子を抱いて樹上にあるを弩《ど》を引いて射て母に中てしにその子た....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
蹟を尋ねて、只今その帰り道なのでございます」 「ははあ、なるほど、一茶はなかなか
偉物《えらぶつ》ですね」 「え」 といって俳諧師は眼を円くし、 「失礼ながら、あ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
(益満のいった通り、お喜びにならぬわい。敵党の巨魁《きょかい》にしても、調所は、
偉物は
偉物なのだから――)
と、思って、後方からついて来て、斉彬の横へ座った。....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
しな》うことができる、と確信して疑わぬのである。もしも私が日蓮《にちれん》ほどの
偉物《えらぶつ》であったなら、きっと私は、草木を本尊《ほんぞん》とする宗教を樹立....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
もんだと、内心腹が立ったくれえだった。だが、一言喋るのを聞いてからは、なかなかの
偉物だということが、直ぐにおれの胸へ、ぴたりとやって来た。そういっちゃア可哀想だ....
「三国志」より 著者:吉川英治
えです。呉がこれに応じるのもまず修交上当然といえましょう。けれど呉には陸遜という
偉物が軍をにぎっています。また、呉が率先挺身しなければ、条約に違うという理由はあ....