偏僻[語句情報] »
偏僻
「偏僻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偏僻の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
を以てしたのに、池田氏は痘を一種の異毒異気だとして、いわゆる八証四節三項を分ち、
偏僻の治法を斥けた。即ち対症療法の完全ならんことを期したのである。 わたくしは....
「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
であるような気もする。そうかと思うとどこかまたイギリスのノーザンバーランドへんの
偏僻な片田舎の森や沼の間に生まれた夢物語であるような気もするのである。 それか....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
たに相違ありません。」と、好子はくやしそうに泣いて訴えた。 この場合、そうした
偏僻や邪推の出るのも無理はなかった。知らない東京のまんなかへ突き出されて、一緒に....
「村芝居」より 著者:井上紅梅
遊びに行ったことがある。そこは平橋村と言って、ある海岸から余り遠くもないごくごく
偏僻な河添いの小村で、戸数がやっと三十くらいで、みな田を植えたり、魚を取ったりそ....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
のは、善にして、勇なるものであろう。然しながら、天下の形勢は、島津をして、薩南|
偏僻《へんぺき》の、田舎者のみにしておかなくなったぞ。徳川に代って天下をとるか?....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
旧邸なのである。 長い曲りくねった路をドライヴしているうちに思うことは、こんな
偏僻な所に、自動車も何にもない頃どうして住んでいたろうという事である。ヨネ・ノグ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
の、親方様があれほどに云うて下さる異見について一緒にしたとて恥辱にはなるまいに、
偏僻張ってなんのつまらぬ意気地立て、それを誰が感心なと褒めましょう、親方様の御料....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
作の精神と動機と目的とがどこにあるかを明らかにすることであるので、それについては
偏僻や誤謬や虚構やがやはり一つの歴史的事実であることが考えられるのである。 ま....