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偏重
「偏重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偏重の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
洋精神文化も、初めて真の発達を遂げうるのである。」 寒帯文明に徹底した物質文明
偏重の西洋文明は、即ち覇道文明である。これに対し熱帯文明が王道文明であるかと言え....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
対する一般国民の観念である。由来、文を重んずるはシナの国風であるが、それが余りに
偏重し過ぎていて、文を重んずると反対に武を嫌い、武を憎むように慣らされている。シ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
民的精神を回復せり。しかれども当時の国民はなおその内部における統一を失い、権力の
偏重によりて政治上の圧制を存す。ここにおいて人民はこの第二の圧制を破ることに向か....
「技術の哲学」より 著者:戸坂潤
技術の発達が他の技術部分を破壊するという場合である。軍需工業の発達は軍需的技術の
偏重的発達を促すが、その結果は生産力として機能し得る有益な技術の発達をそれだけ否....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
市に非常時国民教育の講演をして歩く講演班を組織した。どうやら国民精神教育も、知育
偏重反対とか国体観念の養成とかいう、二階から眼薬式の形態を脱却して、実際的になっ....
「最近日本の科学論」より 著者:戸坂潤
、今日の日本型ファシズムの進行に伴うファッショ的文化情勢であったのである。「知育
偏重」排撃を中心とする国体明徴主義其の他の科学教育・科学政策・が強化されるに及ん....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
込み主義がいかんとか、画一主義がいかんとか云う場合にここと無関係ではないし、知育
偏重がいかんという場合、之を無理に好意的に解釈するとすれば、まずこの辺に落ちつく....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
いのです。訓練とは技術だけを対象にしてはいないのだけれども、実際は往々にして技術
偏重の教育が目立ち、また、俳優芸術の修業の途上では、練習による技術的な一面だけが....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
とも羨しい次第である、彼等が自ら優等民族と称するも決して誇言ではない、 兎角精神
偏重の風ある東洋人は、古来食事の問題などは甚だ軽視して居った、食事と家庭問題食事....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
生成発展せしむべき諸性質を考えているのであるが、以上の事実にも拘らず、この水墨画
偏重の理念には大に警戒すべきものがあると信ずる。 そもそも日本美の顕揚という事....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
風は、私だけで終わるかも知れません。しかし、そんなことはどうでも、私は過去のみに
偏重して愛着を感じているわけでもないのですから、いずれ現代のモダン風俗を、私の個....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
国家を飯の種とする政治家肌からではなかった。二葉亭の文学方面をのみ知る人は政治を
偏重する昔の士族気質から産出した気紛れのように思うが、決して※んな浮いた泡のよう....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
るので文明が自然停滞するようになったという学者もあるのでありますが、かかる努力の
偏重はよほど文化に関係することであろうと思います。 とにかく仏教の方は四百年し....
「古事記」より 著者:武田祐吉
ぎない。しかし近世國學が興るに及んでは、日本書紀をもつて漢意が多いとし、古事記を
偏重するようになり、本居宣長の古事記傳の如き大著をも見るに至つた。 最後に古事....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
資の充足。 心と物は「人」に於て渾然一体である。その正しき調和を無視して一方に
偏重し、いわゆる唯心とか唯物とかいう事はむずかしい理屈の分からぬ私どもにも一方的....