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偕
「偕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
偕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
にあらざれば、寡《すく》なくも、その左の腕《かいな》には、双枕《ふたつまくら》に
偕老《かいろう》の名や刻みたるべし。 馬車はこの怪しき美人をもって満員となれり....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
者一千名を収容、新校舎に入る。暢彦も十三日までで、あとやすみ。晴は当分登校。 ◯
偕成社も焼け落ちた。出版企画中の「成層圏戦隊」もこれにて無期延期。 ◯吉祥寺駅に....
「運命」より 著者:幸田露伴
皆|風を望みて燕に下るに会い、臨邑に次りたるに、参軍|高巍の南帰するに遇いたり。
偕に是れ文臣なりと雖も、今武事の日に当り、目前に官軍の大に敗れて、賊威の熾んに張....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
むべきである。私は晩成の芸術というものを否定している。 「太初に言あり。言は神と
偕にあり。言は神なりき。この言は太初に神とともに在り。万の物これに由りて成り、成....
「再生」より 著者:田中貢太郎
秦の始皇の時、王道平という男があった。若い時、同村に棲んでいる唐叔
偕の女と夫婦になる約束をしていたが、そのうちに道平は、徴発せられて軍人となり、南....
「惜別」より 著者:太宰治
思って食べている。支那は決して、料理の国ではありません。僕は東京へ来て、八丁堀の
偕楽園や、神田の会芳楼などで、先輩から、所謂支那料理を饗応された事がありますが、....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
気盛んにして正しく清く、死ねば陰気盛んにして邪に穢れるものだ、それゆえ幽霊と共に
偕老同穴の契を結べば、仮令百歳の長寿を保つ命も其のために精血を減らし、必ず死ぬる....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
け合って、さながらあの思出多き三浦の館で、主人と呼び、妻と呼ばれて、楽しく起居を
偕にした時代の現世らしい気分が復活して来たのでした。 『いつまで立話しでもなかろ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
さなかった。文章も書いた。向上の志は止む時なく、街で開かれる展覧会や、講演会や、
偕楽座にかかる都の芝居などの機会を逃がすようなことはなかった。船で西洋人に逢えば....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
る事を痛感し、それ以来智恵子の息吹を常に身近かに感ずる事が出来、言わば彼女は私と
偕にある者となり、私にとっての永遠なるものであるという実感の方が強くなった。私は....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
きあわして、これならいい、いわゆる良縁だというのであれば、その上に生ずる愛情は、
偕老同穴の契りを結ぶ人生の最後まで円満に行くものだと思っている。 ところが恋愛....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
あら、ほんとなんですか。 心、心に通ずるのは、ここである。そこで、二人は固く
偕老を約して別れた。 仙公狸は、有頂天になった。いよいよ、わが意図もその緒につ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
輸与す良玉珠 里見氏八女 匹配百両王姫を御す 之子|于に帰ぐ各宜きを得
偕老他年白髪を期す 同心一夕紅糸を繋ぐ 大家終に団欒の日あり 名士豈遭遇の時無か....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
築地小劇場劇団部主事小山内薫先生は、昭和三年十二月二十五日午後七時、日本橋亀島町旗亭「
偕楽園」において発病、主治医蘆原信之氏看護のもとに危篤のまま四谷南寺町七番地の自....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
軍大学在学当時の着想であった。いな恐らくその前からであったらしい。大正三年夏の「
偕行社記事別冊」として発表された恐らく曽田中将の執筆と考えられる「兵力節約案」は....