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停泊
「停泊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
停泊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「船医の立場」より 著者:菊池寛
》であった。 二人は、三月の六日から十三日まで、保土ヶ谷に宿を取って、神奈川に
停泊しているアメリカ船に近づこうとして昼夜肝胆を砕いた。 最初、船頭を賺《すか....
「地球盗難」より 著者:海野十三
係がある人物だった。つまり古花甚平こそは、丁度今から一年程前、この矢追村の沖合に
停泊した外国汽船に臨時に雇われ、その汽船のために何か用事を果たした人物だった。外....
「蘇生」より 著者:田中貢太郎
た。王はそれを抱きあげて室の中へ入り、自分の着替を着せて、それを負うて水際へ出、
停泊している船を雇うて出発した。 南風が急に吹き起ったので、船はすぐ秦郵へ往っ....
「上海された男」より 著者:牧逸馬
蔭へ横ざまに倒れた。 「そこは不可《いけ》ねえ、直ぐ見付かる」と黒人が叫んだ。「
停泊用釜《ドンキ・ボイラ》の上から水張りの隙間《スペイス》へ潜込むんだ。早く!」....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
(10)にしましたが、少しも渦流を乗り切って進むことができません。で、私がもとの
停泊所へ戻ろうかということを言いだそうとしたそのとたん、艫の方を見ると、実に驚く....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
すすんでいった。 ヘリコプターに向って、発火|信号をしているのは淡路の島かげに
停泊した、三百トンくらいの小汽船、その名を黒竜丸という。 ヘリコプターは黒竜丸....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
被った。 コロンボへはあさって着く、コロンボで此の手紙を投凾する。ペナンでは、
停泊の時間が少なくて、手紙を出す事が出来なかった。 カジヤ町の僕の部屋は、キレ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
眼前に伸び上って来た。 水先案内の小艇を抱くようにして、船は徐々に湾内へ進む。
停泊中の軍艦、貨物船などの舷側に宝石のように灯がきらめいている。朝の微風こそは、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ーロン港にはいってきたのである。
オリオン号は造船|工廠《こうしょう》の近くに
停泊していた。そしてなお艤装《ぎそう》したまま修繕されていた。船体は右舷では少し....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
も見てきた軽騎兵、ジュノーの砲弾から泥《どろ》を浴びせられた砲兵、ゾイデルゼーに
停泊してる艦隊を強襲して占領した胸甲兵、また、ボナパルトに従ってロディの橋を渡っ....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
スの雲をわかしていた。川の上には、ちょうど中ほどの河岸通りに沿って数知れない船が
停泊して、林のようにならんだ帆柱や、帆づなや、それにいろいろの色の旗を風にばたば....
「運命のSOS」より 著者:牧逸馬
気にするような出来事があった。岸壁の外れにニュウ・ヨウク号という相当大きな汽船が
停泊していたが、タイタニックが其の舷側と平行のところへ進むと、巨船の裂く水勢に引....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ますか。ところが、白と黄の奇妙な旗をかかげたその国の船が、ちゃんと波止場のそばに
停泊しているのだ。ところが、その波止場には、税関吏、運送屋、宿引き、烏貝《ムウル....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
にして、六時半、天すでに暗し。しかして、気候は秋期彼岸ごろに似たり。当夜は船中に
停泊す。メルボルンの蠅、ブリズベーンの蚊、ともに豪州名物なりとの評あれども、秋冷....
「カラカラ鳴る海」より 著者:小川未明
でした。 このとき、これらのたくさんな船の中にまじって、一そうの見なれない船が
停泊していました。その船には、一つの旗も立っていなければ、乗り込んでいる人たちの....