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停頓
「停頓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
停頓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「軍用鮫」より 著者:海野十三
のである。このキャタ公が都合よく応援に来てくれないと、すべて思索なり推理なりが、
停頓閉塞する。 むつかしい反省はそれ以上しないことにして、楊《ヤン》博士はあた....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ぱらと大豆をまく。 ◯敵機、この頃東京襲撃がとかくとぎれ勝ちなり。昼間の大空襲も
停頓しているらしい。何か変化を見せるな。何でも出してこい。 ◯目下敵アメリカの発....
「道標」より 著者:宮本百合子
つく機会をうかがっている帝国主義の国々のあと押しで、蒋介石政府はわざと交渉会談を
停頓させている。ソヴェト同盟の極東派遣軍のいるところでは、国境の村、町、都市のい....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ないような所謂、鬼胎なるものが、時々発見されるのは、その胎児の夢が、何かの原因で
停頓するか、又は急劇に発展したために、やり切なくなって断絶した残骸でなければなら....
「作家と教養の諸相」より 著者:宮本百合子
で馴れ合っているということは見られないだろうか。 歴史の或る時期に文化は本質に
停頓しつつ、文学の購買力は高騰することがある。作家は、後者と自分の書く腕とを現象....
「現代の主題」より 著者:宮本百合子
って合理づけている人々があるのである。二様三様の心理は絡みあって、その持主たちを
停頓させているばかりではない。この病的にあらわされている主我とその心理傾向は、主....
「三つの民主主義」より 著者:宮本百合子
よって、労働組合の本来の性質を歪める危険をもっていた。この案が労働組合の不賛成で
停頓したことは当然であった。ブルジョア婦人運動の時代は、日本の新民主主義の段階の....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
声明を行った。前項に引用した記者との会見談の内容をみれば、自由党が日本の民主化の
停頓や逸脱を決して悲しんでいないことは明瞭である。自由党のこの反共声明は社会党左....
「流線間諜」より 著者:海野十三
そうすることは不可能でない迄も、例の地点に於けるわれわれの計画は少くとも三箇月の
停頓を喰うことになる」 「マッチの棒は、もう心配はいらぬよ」 「そうあってくれな....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
の街頭小唄位いのものではないか。――日本の文化水準は一般的に、最近|頓《とみ》に
停頓して来たし、特に又日本固有文化は決定的な衰退の途を、もはや引きかえすだけの勢....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
流れて来て寒流が来られないでいたんですって。だもんだから秋刀魚も、乗って来る潮が
停頓してしまって、どっかで停電してしまったのですって。黒点との関係だそうです。い....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
に熱中すれば一日中二人とも食事も出来ず、掃除も出来ず、用事も足せず、一切の生活が
停頓してしまう。そういう日々もかなり重なり、結局やっぱり女性である彼女の方が家庭....
「西田先生のことども」より 著者:三木清
学の新しさと共に深さがある。時代に敏感な者はとかく浅薄になる、自分に固執する者は
停頓《ていとん》しがちである。先生はそのいずれでもない。生命というものは環境から....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
全にこれを打破したとは言えない。我々はむしろ非常に愉快なる革新傾向の、中途にして
停頓している姿を見るのである。この一つ一つの附句によって作られる変化、歌仙でいう....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
自然に古の集団を横広の隊形に変化せしめて横隊戦術の発達を見た。横隊戦術の不自然な
停頓と、フランス革命による散兵戦術への革新については詳しく述べたから省略する。 ....