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健啖家
「健啖家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
健啖家の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黴」より 著者:徳田秋声
い顔を赧くして、甥が眉根を顰めた。 「笹村君は、これでもう何年になるいな。」と、
健啖家のT―は、肺病を患ってから、背骨の丸くなった背を一層丸くして、とめどもなく....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
短を斟酌《しんしゃく》せず一人前は一|反《たん》と定めてある。 また小食の人も
健啖家《けんたんか》も、肉《にく》を注文すれば同じ分量を授《さず》けられる。ほと....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
肥満型で、血圧が高かったため、酒も煙草もたしなまなかったが、その代わりに、非常な
健啖家で、速度もなみはずれてはやく、それがしばしば食卓の笑い話の種になるほどだっ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
わずかだったし、とても毎日の糧をもとめるにも足りないくらいだった。彼はなかなかの
健啖家で、痩せほそってはいたものの、大蛇のように胃袋をふくらますことができたのだ....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
あったろう。無論食通ではなかったが、始終かなり厳ましい贅沢をいっていた。かつ頗る
健啖家であった。 私が猿楽町に下宿していた頃は、直ぐ近所だったので互に頻繁に往....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
しきり》に不平を溢《こぼ》している所を見ました。僕は学校にいた時分から校中第一の
健啖家《けんたんか》と称せられて自分も大食を自慢にした位《くらい》ですから僕の胃....
「三国志」より 著者:吉川英治
てくるや否、ただ一槍の下に、片眼の讐を突き殺してしまった。 おそらく天下第一の
健啖家は、夏侯惇であろう。 ――後には、人々の話題をにぎわし、夏侯惇もよく笑い....