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「健康診断〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

健康診断の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
はうっかり寝床を離れる事もできなかった。 木村は来るたびごとにぜひ米国の医者に健康診断を頼んで、大事なければ思いきって検疫官の検疫を受けて、ともかくも上陸する....
青木の出京」より 著者:菊池寛
、ちょっと連れの女を振り返りながら、「いやこれが娼妓《しょうぎ》になりますので、健康診断を願いたいのです」と、いった。それはその男にとっては、幾度もいいなれた言....
坑夫」より 著者:夏目漱石
ま》の洋袴《ズボン》を着て、襟《えり》の外へ顎《あご》を突き出して、 「御前か、健康診断をして貰うのは」 と云った。この語勢には、馬に対しても、犬に対しても、是....
正義と微笑」より 著者:太宰治
、眠くて、どうしても起きられず、学校を休む。 午後二時、春秋座より速達あり。「健康診断を致しますから、八日正午、左記の病院に此の状持参にておいで下さい。」とあ....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
私のカクメイでもおこさなくちゃなりません。 (六月×日) 太宗寺で、女給達の健康診断がある日だ。雨の中を、お由さんと時ちゃんと三人で行った。古風な寺の廊下に....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
いものが表通りからも見えた。 工場クラブの横に診療所があって、信吉といっしょに健康診断をうける男がほかに三十人ばかりある。 信吉はズボンだけの裸んなって、腋....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に見て貰った人にたのむ方が比較されていいわけですから。 私はこれから一年一度の健康診断と検眼を実行いたします。こんどのようにショックうけて、さわいで苦しがって....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
こです。大腸カタルの劇しいものだったらしいのね、赤痢ではなかったようです、家族の健康診断に市の衛生から来ませんでしたから。でも大体国はこの正月眼をわるくしてから....
憑きもの」より 著者:豊島与志雄
せいだ。私の知ってる医者も、その種の幻覚はあり得ることだと言った。私はその医者に健康診断をして貰ったが、私には病気はなかった。 自分の姿が遊離して行動する。そ....
自由人」より 著者:豊島与志雄
どういうつもりか、おかしいことを言い出しました。まず参考のため、本人の章吾さんの健康診断書が見たいと申すんですよ。そうしますと、仲人のかたは、それはよいことで賛....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
みません」 と、全員がかたくちかったことであった。 お医者にたのんで、全員の健康診断をしてから、種痘をしてもらった。船でお医者のかわりをするのは、船長の私だ....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
に遺伝するかも知れぬクサグサの事どもであった。 私は昨年から、毎日、天城先生に健康診断していただき、ブドウ糖とビタミンBの注射をうっていただいていた。 私は....
」より 著者:織田作之助
のキメも存外荒くはない。まずはあっと息をのむような鮮かな仕事振りである。聴けば、健康診断のたびに医者は当分の静養をすすめるそうだが、そんなことはけろりと忘れた顔....
ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
て、前もって色いろ要心を採る。先ず苦笑している勇士ガリバルジ君を、御丁寧に医師に健康診断させた。かかることを思いつき、且つ執拗に主張するだけに、既に幾分精神に異....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
著るしく健康を損じていた。この懸念される容体で寒い露国へ行くのは険呑だから一応は健康診断を受けて見たらと口まで出掛ったが、幸いに何にも故障がなければだが、万一多....