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「健脚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

健脚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「本州横断　癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
かわまたえい》君、及び水戸中学出身の津川五郎《つがわごろう》君で、孰《いず》れも健脚御自慢、旅行は三度の飯より好きだという愉快な連中だ。ところで困ったのは吾輩で....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
》たものと見える、この機《きっ》かけに手綱《たづな》を引いたから、馬はすたすたと健脚《けんきゃく》を山路《やまじ》に上げた、しゃん、しゃん、しゃん、しゃんしゃん....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、俄かに女が急ぎ出したのです。 だが京から三河、三河からこの身延路へと退屈男の健脚は、今はもうスジ金入りでした。 「もし、お女中！」 すいすいと追いついて肩....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
になりますものね。」 半蔵は試みに、自分の前にさし出された父の足をなでて見た。健脚でこの街道を奔走したころの父の筋肉はどこへ行ったかというようになった。発病の....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
げくの痕跡がまだそこに残っている。馬籠の駅長時代には百里の道を平気で踏んだほどの健脚とも思われないような、変わり果てた父の脹脛が、その時半蔵の手に触れた。かつて....
「家」より 著者:島崎藤村
ことは、何とも思っていなかった。疲れるということを知らなかった。朝は早く起きて、健脚にまかせて、市中到る処の町々、変りつつある道路、新しい橋、家、水道、普請中の....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
にしみる。 「おーい、待ってよう」 このときようやく、お嬢さん方の中で、一等｜健脚な一団が、私たちの視界の中までのぼってきた。 それは五人ばかりの一団だった....
「明治開化　安吾捕物」より 著者:坂口安吾
カミイナリへ古文書を借りに行くのに、彼は従者をつれて一日で往復しております。彼の健脚は相当のものでしたろう。私にとっては一夜に往復して神の矢と猿田の面を盗んでく....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
じようとすれば、後日に至ってかえって遅れる。私が青年時代のこと、富士山に登るのに健脚の自信があって、白衣の従者を追い抜き頂の方に素晴しい勢いで登って行った。とこ....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
かわらず、とうとう僕のカバンをさげて行ってくれることになった。 青年はもちろん健脚のだからたまらない。ふたりは時々に木の下に休んだりして、午後五時に近い頃によ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
元気であった。彼女の兄はまたがっしりと粘り強く余裕綽々として見えた。 「あんたは健脚だね」 と私が言うと、安子は息切れしてる私を見て笑いながら、 「ホノルルは....
「岩魚」より 著者:佐藤垢石
を加えてきた。標高六千余尺の上信の国境をなす渋峠の頂上まで達したときには、日ごろ健脚でない賢彌は友人から十数町も引き離されて遅れていた。雪の上を、一人でとぼとぼ....
「熊狩名人」より 著者:佐藤垢石
にして他を圧して一躍名人となってしまったのは、同君が豪胆にして射撃が正確、そして健脚であるからであった。 この名人が縄張りとして跋渉している山は、上州と越後と....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
た。どうせ持主も改築するつもりで、うっちゃって置いたのでしょう。その親方は非常に健脚で、遠路を短時間に走るのが自慢でした。遠慮のない大声で物を言いますが、人柄は....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
をする人の常として、こうは思いがけずしばしば心を失うのである。 その間に軍鶏の健脚は、猫の額のごとき店頭を往復することをもって満足が出来なくなった。 かつて....